音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」

ピア二ストならではの? 映画の観方とは

J-WAVE午後の番組「RENDEZ-VOUS」(ナビゲーター:レイチェル・チャン)のワンコーナー「Daiwa House SECRET NOTES」。10/22のオンエアではピアニストの西村由紀江さんが、ピアノが「名演技」をみせる映画を紹介しました。

西村さんが「ピアノに助演賞をあげたいくらいの名演技をする映画」と話すのが、1993年公開、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作の「ピアノレッスン」。

物語の主人公は、未開の地だったニュージーランドにやってきた話すことができない女性、エイダ。彼女は言葉で会話をする代わりに、ピアノの演奏で気持ちを伝えます。そんな彼女のピアノのメロディに応えたのは、無骨な夫ではなく、先住民マオリ族の男性。彼にピアノのレッスンを施すうちに、彼女の心の中に激しい感情が芽生えていく――というもの。

この映画の中で使われているのがマイケル・ナイマン作曲の『楽しみを希(ねが)う心』。その美しいメロディは何度も繰り返されるうち、自然に物語の中にトリップしてしまいそうです。

この映画を西村さんは「主人公の心の葛藤を代弁する存在としてのピアノは、助演を通り越して、主役といってもいいかもしれません」と絶賛。

ちなみに主人公は当初、「エイリアン」シリーズのシガニー・ウィーバーが想定されていたそうなのですが、女優ホリー・ハンターが大プッシュ。彼女自身、ピアノが達者だったこともあって、見事に主役を手に入れました。

ちなみにピアニストということで、西村さんは「映画を観る時に音楽は気になりますか?」という質問をよくされるのだそう。これに対して、西村さんは次のように答えています。

「もちろん、気になります。時々音楽ばっかり聞いていて、ストーリーが頭に入ってこないという時があるんですね。そんな時は自分でスイッチを入れるんですね。『もう、音楽は気にしない!』っていう、そういうスイッチを入れるんです」(西村さん)

スイッチを入れないと気になってしまうというのは、さすがはピアニストという感じがしますね。音楽に携わる人ならではの、映画の観方かもしれません。

【関連サイト】
「RENDEZ-VOUS」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/rendezvous/

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