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三谷幸喜にとって「幻の名作」? ワン・アイディアのコメディとは

三谷幸喜にとって「幻の名作」? ワン・アイディアのコメディとは

J-WAVE深夜の番組「MAKING SENSE」(ナビゲーター:三谷幸喜/清水ミチコ)。2/7のオンエアでは、三谷さんが最近見たというコメディ映画が話題になりました。

それが「春の珍事」という作品。DVDで観たそうなのですが、実はこれは「幻の名作」と呼ばれるほどの作品なのだとか。

「この映画は今まで『幻の名作』と言われていて。僕は和田誠さんがこの映画について書いた文章を読んで『うわぁ、観たいなぁ』と思ってから、30年くらいずっと観ることができなかったんです。それがついにDVDになって、ようやく観る機会を得たんですよ」(三谷さん)

まさに三谷さんにとっても「幻の名作」と言えるこの映画。気になるのはそのストーリー。これが一風変わっていて、とある科学者が偶然に「木材をはねのけてしまう薬」を開発したというもの。かなり用途の限られそうな薬ですが、科学者はその薬を使ってプロ野球選手になることを思いつきます。科学者はピッチャーになり、その薬をボールにつけて投げます。するとバットは木製だから、絶対に当たらない。これにより、科学者は凄腕のピッチャーとして名をはせるようになります。しかし、ここで思わぬ事件が起きます。

「一番大事な試合の時に、残り少ない薬を、チームメイトがヘアトニックだと思って間違えて頭にぬっちゃうんですよ。それで『どうする』ってなったとき、仕方ないから球を投げる前にそいつのところに行って、頭をかきむしるんですよ。そうしたら手に薬がつくじゃないですか。それで投げるんです。だから、投げるためにいちいち頭をかきむしるっていう(笑)。チームメイトも、『なんでこいつ俺の頭かきむしるんだろう』って思うんです(笑)」(三谷さん)

まさに「珍事」とも言えるその光景を想像して、清水さんも声をあげて笑っていました。が、清水さんが「この映画大ヒットしたんですかね?」とたずねると「あんまりしていないんですよね」と三谷さん。

「なんで大ヒットしなかったかって言うと、今言った以上の面白さがないんですよね(笑)。そこはものすごく面白いんですけど。僕もものすごく期待して観たんですけど、語り尽せてしまった、みたいなところがあるので、ちょっともったいなかった感じもしました」(三谷さん)

まさに「ワン・アイディア」で作られた作品。三谷さんは「昔の映画はこうやってワン・アイディアで作っちゃうのはすごいな、と思って。今はもっといろんな要素を入れないと、お客さんも納得しないというか」と評していましたが、確かにそうかもしれません。

今とは一風違った面白さが味わえそうなこの作品、機会があれば観てみたいですね。

【関連サイト】
「MAKING SENSE」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/makingsense/

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