音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
佐野研二郎が提唱する「思考のダイエット」とは

佐野研二郎が提唱する「思考のダイエット」とは

J-WAVE日曜深夜の番組「GROWING REED」(ナビゲーター:岡田准一)。6月1日のオンエアでは、アートディレクター・クリエイティブディレクターの佐野研二郎さんが登場しました。

佐野さんは、多摩美術大学を卒業後、博報堂を経て2008年にMR_DESIGNを設立。日光江戸村「ニャンまげ」、au「LISMO!」、など、キャラクターデザイン、パッケージデザイン、ロゴマークからTVCMまで多岐にわたりアートディレクションを手掛けており、国内外問わず活躍をしています。実写版ドラえもんとしてジャン・レノさんが出演したトヨタ自動車「ReBORN」のCMなどは記憶に新しいですね。

そんな佐野さんの著書『7日でできる思考のダイエット』の表紙には、「単純で、明快で、太い柱のあるコミュニケーションで、ムダを削ぎ落す。」との文字が。これはどういうことなのでしょう。

「部屋でもそうなんですけど、どんどんいろんな物が増えていったり、打ち合せでも、いろんな人がいろんな書類を持ってきたりして、混沌とすることってあるんですよね。でも伝えるってことは相当絞っていかないと、何も伝わらないので、核を探して、いらない物を省きながらやっていかなきゃいけないなと思って」(佐野さん)

たとえば会議など、「時間がかかりすぎると、どんどん頭も鈍ってくのるで、なんとなく同じ話の繰り返しになったりしてしまう」という佐野さんの言葉に、身に覚えがある方も多いはず。佐野さんは、どのような工夫をしているのでしょう。

「僕は打ち合せの前に、結構準備していって完成形に近いものを作り、『これはこういう風にしてこうなるから、これでいいと思います』って、デザインの仕事なんですけど、言語化するんですよね。そうすると、みんな『なるほど』ってなっていったりするので、モヤッとした状態で集まらないようにしようとか、ミーティングとかを単純明快にするのも、ひとつのデザインとも言えるのかなと思ってやっているんですよね」(佐野さん)

事務所のスタッフには「もっとビュア~ッ! とした感じ」「悪い奴が作った感じにしてみよう」とアドバイスしたり、カメラマンには「いい感じで撮ってください」などフワッとした言葉ではなく、「ロスっぽい雰囲気で!」と、分かりやすく単純明快な言葉にして伝えることで、そこから「それってこんな感じですか?」とコミュニケーションが生まれ、円滑に仕事が進むと佐野さんは話します。

言葉の単純化と、しっかりとした事前準備。当たり前になって脂肪のように蓄積させがちな「ムダ」を削ぎ落すことで、スリムに仕事をこなせるようになりそうですね。

【関連サイト】
「GROWING REED」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/growingreed/

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。