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まさに“生きるコント”大宮エリーの「黄色いビキニ事件」

まさに“生きるコント”大宮エリーの「黄色いビキニ事件」

J-WAVE土曜午前の番組「RADIO DONUTS」(ナビゲーター:渡辺祐・山田玲奈)のワンコーナー「COLORFUL STYLE」。11月15日のオンエアでは、大宮エリーさんが登場しました。

作家・脚本家・映画監督・演出家・CMディレクター・CMプランナーなど、幅広く活躍する大宮さんですが、その原点はブラジル旅行だったそうです。実は東京大学薬学部を卒業している大宮さん。しかし薬剤師国家試験が嫌でしょうがなかったエリーさんは、衝動的に試験と同じ日に開催されると聞いたリオのカーニバルに一人で出かけてしまいます。

当時のブラジルは、今よりも危険な地域が多かったので、安全対策として「観光客と思われないようにしよう」と、周りのブラジル人を観察。そこで、同じような格好をしようと大宮さんが身につけたのが「黄色いビキニ」。ビキニを着て街に繰り出すと、意外にも地元の人に紛れ込むことに成功しますが、夜になって事態は急変します。

夜を迎えカーニバルに向かう大宮さん。普通は危険を避ける為に高級ホテルに泊まって、ホテルから出るピストン輸送のバスに乗って向かうのですが、学生でお金もなくモーテルのようなところに泊まっていた大宮さんは「お前は市バス乗れ、危なくない」と言われ、一番危険な方法を選択してしまいます。

「ビキニだから大丈夫かと思って市バスに乗り込んだら、こう、バス中が静まり返るというか、ブラジルの方がシーンとなったんです。それもそのはずで、夜はみんな服を着てたんですね。昼間だけだったんです、水着とか着てるのは。おいおい、中国人か分からない日本人が黄色いビキニで乗ってきちゃったよと。降りようとしたらプシューッと(ドアが)閉まっちゃって。一番前の席で、手でできるだけ裸みたいな格好を隠してたんですけど、みんなが最終的にワーッと寄ってきて……」

絶対絶命のエリーさん。しかしその後、意外な展開が。

「えらい目にあっちゃうのかな? お母さんごめん! とか思ってたら『ボニート』
とか『アミーゴ』とか言われて、『勇気ある。偉いよ友達だよ!』ってことみたいなんですけど、褒められて。で、まぁ降ろされた場所が真っ暗なスラム街で。それがそのバスに乗っちゃいけないってことだったみたいで、バス自体は危なくなかったんですけど」

スラム街に降ろされてしまった大宮さんの運命やいかに!?

「それで『カーニバルはどこでやってるんですか?』って運転手さんに聞いたら『あそこだよ、灯りが見えるだろう』って言われたんですけど、ずいぶん遠いんですよ。みんなはぷらぷら歩いてて、みんなはいいけど私は一人でビキニだから、怖いので走るっきゃないと。キョロキョロしてると襲われますから。そこで豹ぐらいのスピードで走ったら、舗装されてない道だったんで水たまりに汚水が溜まってて、バチャンバチャン踏みながら走ったんです。そしたら体に泥水がかかっていくわけですが、スラム街の小屋から人が出てきて私に向かって指さすんです」

と、当時の怖い体験を語る大宮さん。彼らが指をさしていた理由とは?

「怖いシーンってスローモーションで映るんですね。ゆっくりスローモーションで彼らは自分たちの子どもを後ろに隠したんです。そのときに『あれ? 私も怖いけど、あっちも私のことを怖がってる?』って。『見ちゃダメ!』みたいな感じ。あれ万国共通なんですよ。見ちゃダメのポーズ。だからもうセーフティーって思ったんですけどね。それが良かったのかどうか分からないですけど、安全だったけど誰とも友達にならなかったっていうね。つまんなかったですよ、リオ」

海外旅行でやってはいけないことを重ねた大宮さん。まさに大宮さんの著書『生きるコント』のタイトル通りなエピソードですね。そんな大宮エリーさんの愉快な日常が詰まった最新刊『なんとか生きてますッ』では、酔っぱらって愛機「Mac Book Air」のアップル・マークが白いご飯に見え、カレーのルーをかけた……など珍エピソードなどが満載。こちらも爆笑必須となりそうです。

【関連サイト】
「RADIO DONUTS」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/radiodonuts/

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