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「リハトラ」「バミる」略語が存在する本当の意味

J-WAVE平日(月~木)昼の番組「BEAT PLANET」のワンコーナー「BEHIND THE MELODY~FM KAMEDA」(ナビゲーター:亀田誠治)。5月7日のオンエアでは、音楽業界の略語を紹介しました。

音楽業界には、さまざまな「略語」があることをご存知でしょうか? たとえば下記のような略語が存在します。

■トラ
「エキストラ」の略。(例)ギターがインフルエンザで来れないから、トラを呼んだ。

■リハ
「リハーサル」の略。つまり練習のこと。リハーサルのエキストラは「リハトラ」となる。

■バミる
舞台用語で「場を見る」の略語。そこから転じて、ステージでも歌手の立ち位置、ミュージシャンの立ち位置に、あらかじめガムテープなどでマークをつけておくことをいう。暗いステージでも「バミられた」場所に立てば、しっかりとライトが当たる。

■バラシ
「撤収」「片付ける」の略語。(例)機材をバラす。

一見すると分かりにくいような略語。そもそもなぜ略語が存在するのでしょう。ナビゲーターの亀田誠治さんが回答しました。

「略語は、究極の『婉曲法』なんです。ズバって言うと、ちょっとまずい。もしくは角が立ったりする。そんな言葉を略して短くして伝える。言葉を暗号化して、意味をにじませているんですね」(亀田さん)

たとえば、「エキストラの●●です」と言うと固い印象ですが、「トラの●●です」と言ったほうが、とっつきやすいそうです。

「この暗号のような略語は、同じ職業についている人同士にしか通じません。つまり、使う言葉にスペシャリティを与えて、同じ現場で働いている感、同じ方向に向かっている感、つまり団結感を生み出しているんです」と亀田さん。「たくさんの人が関わる音楽業界はもちろん、どんな仕事にもこの略語が存在し、仕事の潤滑油になっていることは間違いないですね」とも。

略語は、ただ時間短縮のために略されただけでなく、仕事の潤滑油の役割を果たしていたとは、意外ですね。

【関連サイト】
「BEAT PLANET」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/beatplanet/

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