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「東京湾大華火祭」今年で見納め? オリンピック選手村の建設で

J-WAVE平日(月〜木)朝の番組「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MITSUBISHI JISHO TOKYO DICTIONARY」。8月6日のオンエアでは、東京の花火文化に注目しました。

今年の花火大会、どこか出かけましたか? 各地でさまざまな花火大会が開催されていますが、日本で花火が楽しまれるようになったのは、江戸時代からだそう。そこで、江戸時代の文化に詳しい江戸川大学社会学部教授の斗鬼正一さんに話を聞いてみました。

まず、東京で花火大会が盛んに行われてきた理由ですが、斗鬼教授によれば、「都会人は江戸時代以来、水辺の娯楽が大好きなんです。江戸の人々も夕涼みや月見を川縁でやっていた」そうです。実は、東京の繁華街は水に関係があり、江戸時代は、日本橋・両国、浅草が栄え、その後、銀座・渋谷・新宿・池袋など水と関係のある街が栄えてきました。日本全国で見ても、京都の河原町・大阪の道頓堀・福岡の中洲川端など、水辺に繁華街が集中しています。

また、多くの人が同じ花火で感動する「連帯感」も、東京で花火大会が盛んに行われてきた理由のひとつだとか。ちなみに、江戸時代に花火が始まったのは1733年。その前の年は、関西の大飢饉、江戸ではコレラの大流行で多くの犠牲者が出ました。その亡くなった方々を供養するため、当時の将軍・徳川吉宗が両国で花火を打ち上げたのが始まりとされているそうです。

そんな歴史ある東京の花火大会ですが、8月8日に開催される「東京湾大華火祭」が今年で最後の開催かも……と噂されているようです。打ち上げ数は1万2000発、動員数は70万人ほどで、隅田川、神宮外苑に並ぶ東京随一の規模を誇る花火大会なのですが、実は、会場となる晴海付近が、来年以降オリンピックの選手村の建設に入るため、会場の確保が難しくなってしまうそう。中央区によれば「今の形での大会は今年が最後」ということで、今後に関しては白紙状態なのだそうです。

ということで、当面は今年が最後になりそうな「東京湾大華火祭」。東京の夏の風物詩として愛され続けたこの花火大会を、最後に一目見に出かけてみませんか?

【関連サイト】
「J-WAVE TOKYO MORNING RADIO」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/tmr/

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