音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」

東京国際映画注目作品 インドネシア発のロードムービー『三日月』

J-WAVE平日(月~木)午後の番組「ACOUSTIC COUNTY」のスペシャル企画「TOKYO INTERNATINAL FILM FESTIVAL EXPLORER」(ナビゲーター:坂倉アコ)。28日のオンエアでは、第28回東京国際映画祭の注目監督、インドネシア出身のイスマイル・バスベス監督をゲストがゲストに登場しました。

第28回東京国際映画祭に、アジアの未来部門で『三日月』を出品したイスマイル・バスベス監督。長編作品『三日月』では、インドネシアの自然を描いた美しい映像美とともに、宗教などの確執を超える家族愛を浮き彫りにします。イスラム教徒が75%というインドネシア。その“インドネシアの今”を切り取りながらも、イスマイル監督が描きたかったものとは?

「イスラム国家において、それぞれ違う宗教観念だったり、政治思想だったり、いろいろある中、それぞれ違った答えがあると思うんですけども、結局、そのすべてを超えるのが家族の愛なんです」(イスマイル監督)

ストーリーは、敬虔なイスラム教徒であるマフムドが新しい月を見るため、月の見える地を訪れようとすることから始まります。体調の悪い彼を心配した家族は、息子のヘリを同行させることに。しかし、二人は価値観が合わず、すれ違いを繰り返します。そんな中、イスラム原理主義グループがキリスト教のミサに乱入し、偶然居合わせたヘリが負傷。ヘリは信仰について考えはじめ、父との関係も変わっていきます。果たして父と子は月を見ることができるのか・・・。

父と子のロードムービーとして、インドネシアの大自然を映し出した映像美にも注目です。監督はどんなところにこだわったのでしょう。

「今回は父と息子の心理描写を描いていくということで、一つのフレームのその絵にこだわりました。最初はやっぱり、息子と父には距離があるんですけれども、最後にはだんだんそれが一つになっていく。その経過をきれいに描くことにとても気を使いました」(イスマイル監督)

27日に来日した監督は、インドネシアの宗教や政治を描いた映画が、日本でどのように受け入れられるのか、自分の目で確認するのを楽しみにしているそうです。『三日月』は、29日夕方から東宝シネマズ六本木ヒルズにて上映されます。

東京国際映画祭は31日(土)まで。六本木や新宿を中心にコンペ出品作品や特別招待作品などが上映され、最終日にはグランプリや審査員特別賞が発表されます。“インドネシアの今”をはじめ、現在進行形の世界の映画を体感しに、出かけてみては。

【関連サイト】
「ACOUSTIC COUNTY」オフィシャルサイト
https://www.j-wave.co.jp/original/acoustic/

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。