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ベートーヴェンが唯一のオペラにかけた執念

ベートーヴェンが唯一のオペラにかけた執念

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「ACOUSTIC COUNTY」のワンコーナー「DAIWA HOUSE SECRET NOTES」(ナビゲーター:西村由紀江)。今週は偉大な作曲家、ベートーヴェンについてお伝えしています。12日(火)のオンエアでは、ベートーヴェンがどのように曲を作っていったのか、ご紹介しました。

作曲家には、いったん書き上げたら修正はせずどんどん先へ進む人と、気になると何度でも書き直す人がいます。モーツァルトやシューベルトは前者、ブルックナーやメンデルスゾーンは後者、ベートーヴェンも納得するまで手を加えていくタイプだったそうです。

番組内で流れた序曲レオネーレ第3番、これはベートーヴェンにとっては唯一のオペラ「フィデリオ」の序曲です。当初は「レオノーレ」と呼ばれていたこのオペラには、実は4曲もの序曲が存在します。何がなんでもオペラを成功させようとしていたベートーヴェンの執念で4曲も作ったのです。

このオペラは、牢獄に政治犯として捕らえられている夫を、男性に変装して助け出そうとする妻の物語。当時流行していた“救出オペラ”のひとつでした。しかし、1805年の初演は不評のため3日で打ち切り。この時に使われた序曲が、現在「レオノーレ第2番」と呼ばれる曲でした。

ベートーヴェンはもっとコンパクトで緊張感のある改訂版を作り、翌年再上演。序曲も作り直し、それが現在「レオノーレ第3番」と呼ばれています。さらに翌年、プラハ公演の準備にあわせて、「レオノーレ第1番」が書かれました。

その後も改作を重ね、タイトルも「レオノーレ」から「フィデリオ」に変え、またもや序曲も書き直し。執念で成功を手にしたのは初演から9年後、1814年のことでした。結果、フィデリオには4曲の序曲が存在するのです。

ちなみにどうして順番がバラバラかというと、出版社の誤解が原因だとか。第1番を、最初に作られてお蔵入りしていた曲だと誤解していたからだそうですよ。ベートーヴェンが生きていたら「順番が違う!」って怒っていたかもしれませんね。

14日(水)、15日(木)もベートーヴェンにまつわるエピソードをお届けします。どうぞお楽しみに♪

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「DAIWA HOUSE SECRET NOTES」
放送日時:月・火・水・木曜 15時15分-15時20分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/acoustic/secretnotes/

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