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若者の「恋愛離れ」は人類の進化か?専門家によると…

若者の「恋愛離れ」は人類の進化か?専門家によると…

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「RADIOFAST」(ナビゲーター:安藤桃子)。12月23日(金)のオンエアでは、「若者たちが恋愛しなくなったって本当?」をテーマに、今どきの恋愛事情についてお届けしました。

最近、「30代で性体験のない人が増えている」「恋愛はコスパが悪い」といった見出しの記事を目にします。「若者が恋愛をしなくなった」と耳にするとマイナスな方向で考えがちですが、“恋愛をしなくなる”ことは人間にとって衰えなのか? もしかしたら新しい人類の進化なのかも…。そんな疑問をテーマに現代の恋愛事情について掘り下げてみました。

このテーマについて、和光大学現代人間学・髙坂康雅准教授は次のように分析します。

「80年代のバブル景気の頃、車を買う、どこかに遊びに行く、映画も喫茶店も、すべての活動が恋愛にベクトルが向いていました。ところが今の若者たちは、上昇志向や野心を持つ人は少なく、『今よりも下にならないように、安心・安全を求める』傾向が強い。恋愛にはデメリットやリスクがあると捉えて、部活動や資格の勉強、就職活動など、今することを優先し、周りにおいていかれないように考えている」

続けて髙坂さんは、「恋愛に関する情報の変化」について指摘。

「ドラマなどを観て恋愛を経験したような気分になる『恋愛既視感』から、『恋愛は大変だからやらなくていい』という気持ちを持つようになっています。SNSなどで周りの友達の恋愛状況を知って、踏み込まなくなる状況が生まれている。いろいろ知りすぎて恋愛に対する夢とか幻想がなくなっていて、現実的でネガティブな情報をもっているので恋に落ちにくくなっています」

価値観の多様化によって、今の若い世代の人たちは、恋愛しない価値観もあるという考え方を表明しやすくなっており、多様な社会ができあがっていると言えます。これは、日本が高度に発展した国になったとも解釈できますが、大人が持つ恋愛至上主義とのギャップが生まれたことも事実。ただ、若者全体に向けて恋愛をすすめることも、時代の方向性には合わなくなってきているといえるのではないでしょうか。

一方、世代トレンド評論家の牛窪恵さんが「恋愛と結婚」について取材したところ、結果が見えにくく面倒という意味で「結婚につながらない恋愛は無駄」「コスパにあわない」と答える若者が多いことがわかったそうです。20代で結婚することで「もう恋愛をしなくて済む」という声も聞かれるほど、「恋愛は面倒」という意見も少なくないようです。

恋愛に紐付いているものの一つに「性欲」があります。性に対する欲求の変化について、牛窪さんは次のように述べます。

「性欲に対する興味が損なわれているのは、男性の方が顕著。スマートフォンなどの性的な動画などでライトに解消できるようになったことも、性的欲求という意味を含めた恋愛をする動機につながりにくくなっています」

時代とともに、恋愛における考え方は変化しているわけですね。番組の最後に安藤は「私ですね、結婚して出産して子育てし始めてから、『お見合い結婚はありだな』という意見に変わりました」と告白。その理由について「お見合いで出会った男の人とできる、ということを乗り越えられれば、昔のように『子孫を残す』や『あと継ぎを残す』という考え方から出産にたどりつく。…これは恋愛結婚したから言えることでもあるのかな…」と語っていました。

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聞き直せます。

【番組情報】
番組名:「RADIOFAST」
放送日時:毎週金曜 24時-24時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/radiofast/pc/

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