音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
HIP-HOPを誕生させた3人の中心人物

HIP-HOPを誕生させた3人の中心人物

タイムフリー

J-WAVEで放送中の番組「CLUB SOUNDS VIRABRATION」(ナビゲーター:DJ TARO)。1月28日(土)のオンエアでは、HIP-HOPという音楽がいかにして生まれたか、そのルーツを特集しました。

HIP-HOPの起こりは1970年代。その時代のニューヨークはディスコの全盛期でした。「人々は陶酔したかのようにディスコで踊り明かすわけです。ディスコとは一つの時代の象徴でもあるんですけど、“天国”というような言葉を使う人も当時はいました」(DJ TARO)

そんななか、同じくニューヨークのブロンクスは非常に荒廃し、各地が焼け野原で「戦場のようだ」と当時の人は言っていたそう。そんななかでも若者は何かを見出そうとします。そして誕生するHIP-HOPには、3人の中心的人物の存在があります。

まず1人がDJクール・ハークです。彼は妹の誕生日を祝うためにパーティー会場を用意しました。その際、音楽が途切れないようにレコードのターンテーブルを2つ、さらにはレコードプレイヤーを切り替えるためのミキサーを用意。これがDJスタイルの原型になるのです。

彼はこのスタイルで毎週パーティーを開催。また、曲の間奏であるリズムだけの部分を、2枚のレコードを使って繰り返すという「ブレイクビーツ」を生み出します。「これが実はHIP-HOPの誕生なんです」とDJ TARO。クール・ハークはこれを「メリーゴーランド」と呼んだそう。また、彼のパーティーの客たちは、ブレイクビーツでダンスをはじめるのですが、これがブレイクビーツに合わせたダンスということで「ブレイクダンス」と呼ばれるようになったそう。

そんなクール・ハークに憧れて、DJをはじめた人物がでてきます。DJアフリカ・バンバータ。彼はもともとギャングの一員でしたが、ギャング同士の抗争の中でたくさんの若者が亡くなっていくことに「このままじゃダメだ」と立ち上がり、若者たちの有り余るエネルギーを暴力ではなく、音楽にぶつけさせていきます。そこからDJやダンサー、MCをする若者が増えていき、一つの文化活動になっていきました。これをアフリカ・バンバータが当時、「HIP-HOP」と呼びはじめ、「HIP-HOP」という言葉はここから始まったそう。

そして、3人目がDJグランドマスター・フラッシュ。「彼はブレイクビーツを、さらに芸術の域まで引き上げていくんです」とDJ TARO。それまでは、レコードの針をリズムの部分に落とす際は目測でやっていたため、リズムがずれることも多かったそう。しかし、彼はこれをなんとかしようと、傷がつく・汚れるという理由からタブーであった「レコードを手で触る」というスタイルをはじめます。さらに彼はクレヨンを使い、レコードに曲の頭の部分の印をつけるなどして、曲のつなぎの精度を高めていきます。

また、彼はスクラッチの生みの親でもあります。「彼はある意味、ターンテーブルを楽器にしていったわけです」とDJ TAROは話していました。

音楽好きにとって、かなり興味深い話とプレイリストが聞けた今回のオンエア。このほかにもラップのはじまりや、80年代のHIP-HOPについても紹介しました。90年代のHIP-HOPについては、近々特集してくれるそうなので、こちらはぜひお楽しみに!

※PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「CLUB SOUNDS VIRABRATION」
放送日時:毎週土曜 25時-27時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/virabration/

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。

  • 新規登録簡単30
  • J-meアカウントでログイン
  • メールアドレスでログイン