【連載】やきそばかおるのEar！Ear！Ear！（vol.19）
ラジオにおいて“謎”は重要です。「この人、どういう人なんだろう」と思わせることができたら、リスナーのハートを掴んでいる証拠です。
「ついにヒーターを買ったんです。僕は窓が多い家に住んでいて、冷気が絶え間なく入ってくるんです。カーテンをつけるのが好きじゃないのでつけてなかったんですけど、やっぱりヒーターって良いですね」
と、あたかも「人類で初めてヒーターを使った人」のように感激していたのは、J-WAVE朝の番組「ZAPPA」（毎日 5時）の金曜ナビゲーターであり、「SEASONS」（土曜 12時）ではレポーターを務めている山中タイキさん。
ロンドンでイラストを学んでいたことがあるそうで、アートに詳しく、イラストにも定評があります。それにしても、「窓が多い」ってどんな部屋なのでしょう。ひょっとすると、カーテンがいくつあっても足りないくらい窓が多くて、最初からカーテンをつけるのを放棄しているのかもしれません。万が一、建物の1階だったら、外から覗き放題ではありませんか。不意に出された謎について想像するうちに、朝の5時から悶々としてしまいました。私がスタジオの山中さんとインカムでつながっていたら、「え？ それってどういう家なの？ 説明してよ」と指示を出していたに違いありません。
また、ある日の放送で山中さんは、
「この前、ホームセンターに行ったんですよ。そしたら2メートルくらいの高さの良い感じの板があったので4枚買っちゃいました」
という話をしていました。“2メートルの板”を“4枚”も買うなんて、かなり謎な買い物です。私がスタジオにいたら「ちょっと、ちょっと！ そんな板、何に使ったの!? 教えてよ！」となっていたに違いありません。
さらに今年の元旦の生放送では、
「この前、木登りをしたんですけどうまく登れなくて…」
と話を切り出していました。山中さんはなぜ真冬に木登りをしたんでしょうか。しかも、この話には続きがあって「木登りをしたんですけどうまく登れなくて、それで“野生”を取り戻したいと思って、バックパックと寝袋を持って、今夜から一人でオーストラリアのブルーマウンテンに行くことにしたんです」と言っていました。木登りからオーストラリアにいくなんて、なんというぶっ飛んだ決意なんでしょう。
もしもその話をしている時に、LiLiCoさんがスタジオの前を通りかかったら、「え!? なんでまたオーストラリアに？ 近所とかじゃダメなの？」と、ブ厚いガラスに囲まれたスタジオ内に聞こえてくるような大きな声で聞いてくるかもしれません。さらに山中さんは「全く予定を立てていないのですが、方位磁石を持っていくので、無事に帰って来られるようにしたいと思います」と話していました。展開は突飛ですが、冒険ができること自体、羨ましい気がします。おっと、気がつけば私は「山中さんの謎を追っている謎の人」になっているではありませんか。恐るべし、山中さん。
謎といえば、J-WAVEの番組「SPARK」（月曜－木曜 25時）の月曜ナビゲーターを務める、クリープハイプの尾崎世界観さんも謎です。尾崎さんは大のヤクルトファンで、番組内にもヤクルトを応援する「今週のヤクルト」というコーナーがありました（現在はシーズンオフにつきお休み中）。ヤクルトの話を始めると止まらなくなるため、少し控えめにしているというほどです。が、先日ゲストで出演された同じくJ-WAVEの「GOLD RUSH」（金曜 16時30分）で、パンドラの箱が少し開いてしまいました。
ナビゲーターが高校野球が大好きな渡部建さんだったため、CM中にヤクルトトークをしていたそうです。結局、CMが明けてもそのままヤクルトトークに入ってしまい、尾崎さんは「沖縄にあるヤクルトの練習場に固定カメラがあるんですけど、昼間は練習試合を（ネットで）見ています」とカミングアウト。さすがの渡部さんも少し引いてるように感じられました。同じくクリープハイプのメンバーで一緒に出演していた、ベース担当の長谷川カオナシさんに至っては、「『スポーツを観戦している人』を見ているのが好きなんです」と謎の趣味を明かしていました。しかし、そのおかげで長谷川さんが「スポーツ観戦している人を見ているのが好き」ということをしっかりと覚えたのも事実です。謎が持つ恐るべき影響力です。
謎は、私の大好きな動物園や動物にもあります。上野動物園ではニホンザルの赤ちゃんが生まれると、その年ごとに決められたテーマに沿って名前がつけられるのですが、中には「なぜこの名前を選んだの？」と思うような謎の名前があります。例えば、昭和57年、サルの名前のテーマが「料理」だった時は「トンカツ」「イリタマゴ」、平成10年、テーマが「恐竜」だった時は「タルボザウルス」「プテラノドン」、平成18年、「職業」がテーマだった時は「ヤクシャ」「コウムイン」という名前がつけられたそうです。なんとも不思議です。
サル山の話をしたところで、再び山中さんが正月に行ったブルーマウンテンのことが気になり、ツイッターを覗いてみることにしました、すると「沢山のカンガルーに出会った」と書いてありました。野生のカンガルーに会ったのはいいのですが、果たして山中さん自身は野生を取り戻せたのでしょうか？ その辺も謎です。
ZAPPA https://www.j-wave.co.jp/original/zappa/
ラジオにおいて“謎”は重要です。「この人、どういう人なんだろう」と思わせることができたら、リスナーのハートを掴んでいる証拠です。
「ついにヒーターを買ったんです。僕は窓が多い家に住んでいて、冷気が絶え間なく入ってくるんです。カーテンをつけるのが好きじゃないのでつけてなかったんですけど、やっぱりヒーターって良いですね」
と、あたかも「人類で初めてヒーターを使った人」のように感激していたのは、J-WAVE朝の番組「ZAPPA」（毎日 5時）の金曜ナビゲーターであり、「SEASONS」（土曜 12時）ではレポーターを務めている山中タイキさん。
ロンドンでイラストを学んでいたことがあるそうで、アートに詳しく、イラストにも定評があります。それにしても、「窓が多い」ってどんな部屋なのでしょう。ひょっとすると、カーテンがいくつあっても足りないくらい窓が多くて、最初からカーテンをつけるのを放棄しているのかもしれません。万が一、建物の1階だったら、外から覗き放題ではありませんか。不意に出された謎について想像するうちに、朝の5時から悶々としてしまいました。私がスタジオの山中さんとインカムでつながっていたら、「え？ それってどういう家なの？ 説明してよ」と指示を出していたに違いありません。
また、ある日の放送で山中さんは、
「この前、ホームセンターに行ったんですよ。そしたら2メートルくらいの高さの良い感じの板があったので4枚買っちゃいました」
という話をしていました。“2メートルの板”を“4枚”も買うなんて、かなり謎な買い物です。私がスタジオにいたら「ちょっと、ちょっと！ そんな板、何に使ったの!? 教えてよ！」となっていたに違いありません。
さらに今年の元旦の生放送では、
「この前、木登りをしたんですけどうまく登れなくて…」
と話を切り出していました。山中さんはなぜ真冬に木登りをしたんでしょうか。しかも、この話には続きがあって「木登りをしたんですけどうまく登れなくて、それで“野生”を取り戻したいと思って、バックパックと寝袋を持って、今夜から一人でオーストラリアのブルーマウンテンに行くことにしたんです」と言っていました。木登りからオーストラリアにいくなんて、なんというぶっ飛んだ決意なんでしょう。
もしもその話をしている時に、LiLiCoさんがスタジオの前を通りかかったら、「え!? なんでまたオーストラリアに？ 近所とかじゃダメなの？」と、ブ厚いガラスに囲まれたスタジオ内に聞こえてくるような大きな声で聞いてくるかもしれません。さらに山中さんは「全く予定を立てていないのですが、方位磁石を持っていくので、無事に帰って来られるようにしたいと思います」と話していました。展開は突飛ですが、冒険ができること自体、羨ましい気がします。おっと、気がつけば私は「山中さんの謎を追っている謎の人」になっているではありませんか。恐るべし、山中さん。
謎といえば、J-WAVEの番組「SPARK」（月曜－木曜 25時）の月曜ナビゲーターを務める、クリープハイプの尾崎世界観さんも謎です。尾崎さんは大のヤクルトファンで、番組内にもヤクルトを応援する「今週のヤクルト」というコーナーがありました（現在はシーズンオフにつきお休み中）。ヤクルトの話を始めると止まらなくなるため、少し控えめにしているというほどです。が、先日ゲストで出演された同じくJ-WAVEの「GOLD RUSH」（金曜 16時30分）で、パンドラの箱が少し開いてしまいました。
ナビゲーターが高校野球が大好きな渡部建さんだったため、CM中にヤクルトトークをしていたそうです。結局、CMが明けてもそのままヤクルトトークに入ってしまい、尾崎さんは「沖縄にあるヤクルトの練習場に固定カメラがあるんですけど、昼間は練習試合を（ネットで）見ています」とカミングアウト。さすがの渡部さんも少し引いてるように感じられました。同じくクリープハイプのメンバーで一緒に出演していた、ベース担当の長谷川カオナシさんに至っては、「『スポーツを観戦している人』を見ているのが好きなんです」と謎の趣味を明かしていました。しかし、そのおかげで長谷川さんが「スポーツ観戦している人を見ているのが好き」ということをしっかりと覚えたのも事実です。謎が持つ恐るべき影響力です。
謎は、私の大好きな動物園や動物にもあります。上野動物園ではニホンザルの赤ちゃんが生まれると、その年ごとに決められたテーマに沿って名前がつけられるのですが、中には「なぜこの名前を選んだの？」と思うような謎の名前があります。例えば、昭和57年、サルの名前のテーマが「料理」だった時は「トンカツ」「イリタマゴ」、平成10年、テーマが「恐竜」だった時は「タルボザウルス」「プテラノドン」、平成18年、「職業」がテーマだった時は「ヤクシャ」「コウムイン」という名前がつけられたそうです。なんとも不思議です。
サル山の話をしたところで、再び山中さんが正月に行ったブルーマウンテンのことが気になり、ツイッターを覗いてみることにしました、すると「沢山のカンガルーに出会った」と書いてありました。野生のカンガルーに会ったのはいいのですが、果たして山中さん自身は野生を取り戻せたのでしょうか？ その辺も謎です。
ZAPPA https://www.j-wave.co.jp/original/zappa/
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