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妻の不倫相手を殺しても無罪!? 不倫の歴史が面白い…

妻の不倫相手を殺しても無罪!? 不倫の歴史が面白い…

タイムフリー

J-WAVEで放送中の「GOLD RUSH」(ナビゲーター:渡部建)のワンコーナー「CURIOUSCOPE」。9月8日(金)のオンエアでは、日本の不倫・浮気、そして恋愛の歴史について、7月に『性なる江戸の秘め談義』(朝日新聞出版)を出版した歴史学者の氏家幹人さんにお話を伺いました。

まずは、戦国時代の恋愛事情についてお聞きしました。氏家さんによると、当時の恋愛はどちらかといえば「少年愛」だったそうで、美少年の取り合いもあったとか…。

氏家:子どもの頃から育てて、一番信頼できる家臣にしていくんです。肉体関係もありましたが、それは現代よりもはるかに常識的なもので、男色と女色が両方とも並立していて。女性の場合は、背景に一族がいるため「七人の子は生すとも女に気を許すな」という言葉があるくらいです。
渡部:へぇ~。
氏家:それに比べて、少年を成長させれば、自分の重要な家来になってくれるということなんです。

もちろん、政略結婚もあったそうですが、相手の女性はよほどのことがない限り、あまり良い関係にはならなかったのではないか、と氏家さんは推測していました。

氏家:他の例を挙げると、江戸時代、徳川家康は未亡人を選びました。未亡人だと子どもを産んだ経験があるから子どもができやすく、知識もあるから安心して側に置いておけるんです。燃えるような恋をして若い女性を手にいれるよりも、安心して自分の面倒を見てくれる、場合によっては年上の女性でも良いという。そこが家康の賢いところだと思います。
渡部:ちなみに、家康はスケベだったんですか?
氏家:単にスケベだったかどうかというよりも、子どもをたくさん作って勢力にしていかないといけないから、どうしても側室が多くなるんですね。子どもの数としては20人ぐらいはいたと思いますが、どこまでが家康の子なのかも分からないところもあるので、人数はもっと多かったと思います。

続いて、「日本人は、いつから不倫について厳しい目をもつようになったのか」という話になりました。氏家さんによると、鎌倉時代には、夫がいる妻と関係を持った男を夫が殺しても罪にならないという法律があったそうです。明治40年頃までは、そのような法律があったとか。

ちなみに、”不倫”という言葉が一般化されたのは1980年代くらいからで、その前は”浮気”、50年代は”よろめき”と呼ばれていたそうです。

氏家:大昔は、男と女の関係を奉行所が調べている時間がないから、調停をさせて示談をさせました。すると不倫した男が、夫に対して”首代”を払うんです。それが7両2分(100万弱)で、関西はもっと安くて3~5両だったと言われています。
渡部:地域差があったんですね(笑)!
氏家:尾張は人妻の不倫が多かったところで、江戸時代から有名。18世紀の終わりの頃は人妻が不倫をしても、おならをしたぐらいにしか恥ずかしがらないっていうくらい、緩かったんです。首代も少なくなっていきました。
渡部:なるほど!
氏家:あとは、江戸時代には「新世帯(あらぜたい)」という言葉が川柳によく出てくるんですけど、親の許しを得ないで駆け落ちをして一緒になった男女のことなんです。ってことは、そういう人も結構いたんだと思います。
渡部:根っこは変わりようがないんですね…。

と、渡部も思わず感心していました。

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【番組情報】
番組名:「GOLD RUSH」
放送日時:毎週金曜 16時30分―20時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/goldrush/

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