音楽、映画、エンタメ「ここだけの話」
震災直後の海中で見たものは…水中写真家が語る

震災直後の海中で見たものは…水中写真家が語る

難病・ALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘いながら、脳力とテクノロジーを使ってメッセージを発信する武藤将胤がナビゲーターを務める番組「WITH」。1月26日(金)のオンエアでは、水中写真家・鍵井靖章さんをゲストにお迎えしました。

世界各地の海を撮影する鍵井さん。最新写真集『unknown(未知の海)』は、「みんなが知ってる海とは違う表情、海の素顔を見てほしい」という思いを込めて制作したそう。森のようだったり、遊園地のようだったり……武藤も「パット見、海だと思えないような写真もありますよね!」とコメントしました。

活動歴は20年を超える鍵井さん。はじまりは、デパートで水中写真展を見たこと。衝撃を受けるあまり、撮影とダイビングの経験がないにもかかわらず、その展示会の写真を撮ったカメラマンに“押しかけ”のような形で弟子入りしたのだそうです。

被写体として特に好きなのは、サメ、クジラ、マンタなど巨大生物。存在感に圧倒され、畏敬の念を抱きながら撮影するのだとか。

今まで最も印象深かったこととしては、東日本大震災直後に潜った海でのエピソードが語られました。

「海中は、家や車があったり、とても悲しい景色が広がっていて。津波の三週間後くらいに3日間潜ったんですけど、一切魚の姿がなかったんですよ。潜りに潜ってやっと見つけたのが、小指の爪ぐらいのダンゴウオという魚。命を全く感じなかった海底で小さな生き物がいたことに、いちばん感動したかな。放射線が怖くて、でも生き物たちが心配で潜って。『潜って失敗したかな』とも思ったけれど、あの魚に出会って、俺は震災の海に潜るべき人間だったんだなと感じました。あれは忘れられないですね」

神秘的で、心を揺さぶる海のなかの景色。しかし、プラスチックのゴミなどを目撃し、環境破壊を肌で感じることもあるそう。

「あまり偉そうなことは言えないですけど、何かを変えたいとは思っています。まずは『この世界、地球、自然はとても美しいんですよ』ということをみんなに知ってもらえたら」

自然を守る気持ちに繋がってくれたら嬉しいと、鍵井さんは話しました。

【この記事の放送回をradikoで聴く】
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:「WITH」
放送日時:毎週金曜 26時30分-27時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/dc4/

この記事の続きを読むには、
以下から登録/ログインをしてください。