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日本の写真文化、西洋から見ると…? 雑誌『IMA』エディトリアルディレクターが語る

日本の写真文化、西洋から見ると…? 雑誌『IMA』エディトリアルディレクターが語る

J-WAVEで放送中の番組「GOOD NEIGHBORS」(ナビゲーター:クリス智子)。3月27日(火)のオンエアでは、アートフォト雑誌『IMA』のエディトリアルディレクター、太田睦子さんが登場。アートフォトの現在について伺いました。

雑誌『IMA』は2012年に創刊した季刊誌です。太田さんはアートフォト専門ギャラリー「IMA gallery」も運営しています。太田さんのエディトリアルディレクターというお仕事について訊きました。

太田:幅広く写真の魅力を伝えようと思っていて、雑誌だけでなくオンライン、ギャラリー、イベント、あとトークもやっています。今年の夏には軽井沢の隣の御代田町で、屋外の写真フェスティバルを開催する予定です。世界では大小200くらい写真フェスティバルがあるんですけど、屋外での開催がトレンドになっていて、すごく大きなビルに全面写真が貼ってあったり、湖に写真が浮いていたり、面白い展示が多いんです。

■日本の写真文化は「豊か」

そんな太田さんに、日本の写真文化の現状について伺いました。

太田:カメラ企業の9割以上が日本にあることもあり、日本の写真文化はけっこう豊かで、写真家も才能のある方が多くて、世界からも高い評価を受けています。西洋の文化と違う文脈で発達しているので、そこが西洋の方からみると価値があるんです。たとえばアラーキーこと荒木経惟さんは「私写真」といって自分の奥様を撮られたり、あれもひとつの日本の特徴と言われますし、森山大道さんの「アレ・ブレ・ボケ」といったひとつのムーブメントがあったりして、世界中にファンがいます。スポーツ選手のように、日本の写真家も海外で活躍しているので、日本でももっと知られて地位が上がればいいなと思っています。

■「撮る文化」と「観る文化」

日本はアマチュア写真家が多く「撮る文化」は発達しているものの、写真を「観る文化」が遅れているといいます。「現代写真は、現代で一緒に生きている世代の写真家が世界を見て撮った写真なので、そこから学べるものも多く面白い」と太田さん。そんな太田さんが、今注目している写真家を伺いました。

太田:横田大輔さんは、30代の方で海外のアートフェアに行くと知らない人はいないくらい人気のある人。水谷吉法さんも海外で人気で、毎日のようにギャラリー、美術館、コレクターから問い合わせがあります。水谷さんは都市の中の自然を撮っている人で、東京の中の自然の違和感などに注目しています。横田さんはカメラを使わずに紙を感光させてすごく立体的な展示をしたりもしています。そのほかに藤原聡志さんは、今「21_21 DESIGN SIGHT」で全部立体の、5メートル×25メートルのすごく大きな写真を展示しています。

スマートフォンの普及で、1人1台カメラを持つ時代になった現在、「写真に対する人々のリテラシーが上がり、アーティストの写真の価値がますます上がり注目も増える」とみる太田さんは、「アートフォトのよさを知ってもらいタッチポイントを増やしたい」と、スチール専門のアーティストと新しいデバイスを使った新たな試みをオンラインで発信することも計画しているそうです。前述の野外写真フェスの日程もまもなく発表とのこと。興味のある人は『IMA』のオフィシャルサイトをチェックしてみてください!

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【番組情報】
番組名:「GOOD NEIGHBORS」
放送日時:月・火・水・木曜 13時-16時30分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/neighbors/

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