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“高級住宅地のゴミ”には傾向がある! ゴミ清掃員として働くお笑い芸人が語る

“高級住宅地のゴミ”には傾向がある! ゴミ清掃員として働くお笑い芸人が語る

J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』(ナビゲーター:サッシャ・寺岡歩美)のワンコーナー『BEHIND THE SCENE』。9月27日(木)のオンエアでは、現在、ゴミ清掃員としても働いているお笑いコンビ・マシンガンズの滝沢秀一さんをお迎えして、我々の生活に身近な“ゴミ”から見えてくる様々なことについてお話を伺いました。

■もともとは出産費用を稼ぐために…。

芸人として活動しながらゴミ清掃員として働く滝沢さんは、自身の知識や体験をまとめた『このゴミは収集できません ~ゴミ清掃員が見たあり得ない光景~』を9月10日に上梓しました。そもそも清掃員のは、妻の妊娠・出産費用を稼ぐためだったとか。

滝沢:僕が36歳のときに妻が妊娠しまして、出産費用で40万円を用意する必要にかられて。アルバイトでもしようかと思ったんですが、35歳をこえると、あまり求人がなくて。誰か紹介してくれないかと、芸人を辞めた友だちに電話をかけていて、そのうちのひとりがゴミ清掃員だったんです。「明日から来る?」みたいな感じですぐ雇ってくれて。それでそのまま、ちょっとアルバイト期間を経て就職しました。
サッシャ:え、就職してるんですか?
滝沢:そうです。僕、今、会社員なんですよ(笑)。
サッシャ:そうすると、芸人活動が難しくないですか?
滝沢:だからお笑いのほうは“アルバイト”という形で(笑)。芸人がアルバイトですね、僕は。本業はゴミ清掃員、会社員です(笑)。


■意外にも無防備なゴミ出しの実態

滝沢さんは、仕事で多くのゴミを見て、ある種の危機感を感じ、働き始めてすぐに“あるもの”を購入しました。

滝沢:すぐシュレッダーを買いました。回収していると、中身を見ようと思っていないのに、袋が破れて見えてしまうことがあって。「ゴミに対して無防備だな」と思ったりするんですよね。個人情報がそのまま捨てられたりするんですよ。携帯の請求書だったら、名前と電話番号も載ってるのに。驚いたのが、銀行の明細書みたいなのが出てきて、預金残高までわかっちゃうんだなと思って。このゴミをとられたら怖いなって、自分に置き換えてみたんですよ。そしたら、ちゃんとシュレッダーをかけて捨てたほうがいいんだなと。ホントね、みなさんシュレッダーを買ったりとか、あとは細かく破って、捨てるのが一番いいと思います。コンビニのレシートとかでも、時刻が打たれてますよね。同時にたくさん捨てたら、生活リズムが知られてしまう。
サッシャ:空き巣とか、悪いことを考えてる人が、「この時間にはこの人がいないな」みたいなことにもなりかねないですね。



■ゴミで知る、“高級住宅地に住む人たち”の生活スタイル

滝沢さんによると、“高級住宅地に住む人たちのゴミ”には傾向があるそうです。

滝沢:タバコの吸殻が、高級住宅地からはあまり出てこないんです。お金持ちの方は健康志向なんだな、と感じます。あとは美容系のモノのゴミがあって、自己投資をしていることもわかります。僕みたいな“そうでない方”だったら、リポビタンDみたいな栄養ドリンクのビンとかがよく出てくるんですよね。一生懸命働いてるんでしょうね、きっとね。
サッシャ:そのほかに明確に違うゴミってありますか?
滝沢:テニスボールが出てきたときは、象徴的だなと思いましたね。ある程度、時間をとれないとテニスって楽しめないですもんね。
サッシャ:あと、ウォーターサーバーも多いんですって?
滝沢:今ではけっこういろんなところにあるんですけど、出始めの頃は、高級住宅地からいち早く出てきました。
サッシャ:勉強になりますよね、ゴミの傾向を見て、「何か真似できることもあるかな」みたいなね。 滝沢:ゴミも、けっこうきれいに出している方もいらっしゃるんですよ。心に余裕がないと、ゴミに対して、あまりきれいにできなかったりする。
サッシャ:ドキッ(笑)。朝とか急いで出してるもん。うおーっ!バーン!みたいな。「紐とかほどけたらどうしよう、ごめんね!」って思いながら出してるもん。
滝沢:結び口が甘いとね、バラ撒いちゃうときあるんですよね(笑)。



■ゴミ清掃員の一日

ゴミ清掃員の仕事は、午前中を中心に行われているような印象を抱きがちですが、ゴミの量などによっては、作業が朝から夕方まで長時間にわたって続くことも少なくないそうです。

サッシャ:ゴミ清掃員って、どういうスケジュールなんですか? 朝何時までに出せ、と決められていますけど。
滝沢:8時まで出していただけたら、本当にありがたいんですよね。
サッシャ:たまに「ピー、ピー」ってバックしてる音が聞こえて、僕、ダッシュで行くときあるんですけど(笑)。
滝沢:けっこう追いかけてこられる方もいらっしゃいます。「すいません、これお願いします」って言ってくれたら全然いいんですけれども、なかには自転車で追いかけてくる方もいらっしゃって。「待ってーっ!」って(笑)。なかには車で追いかけてくる方もいて、「プップー!」と鳴らされたから苦情でも言われるのかと思ったら、ゴミを窓から出して「お願-い!」って言われて(笑)。
サッシャ:8時から回収が始まって、わりと午前中には終わるんですか?
滝沢:いえ、午後も作業があります。清掃車がいっぱいになると清掃工場に捨てに行くんですよ。これを1回と考えると、1日で6回やりますね。午前中に4回、午後2回ですね。
サッシャ:じゃあ、朝何時集合、何時終了なんですか?
滝沢:僕は5時に起きて6時半に出社します。8時に現場行って、だいたい早ければ2時、遅ければ夕方の4時ぐらいまで回収します。あとは、たとえば夏のペットボトルとか。飲む量が多いからすごい出るんで、そうなると回収に時間がかかるから、夕方の5時とか6時までやることもあるんです。


■ゴミからわかるトレンド

出す内容によって、その地域に住む人たちの暮らしぶりまでわかるというゴミ。トレンドも見えてくるそうです。

滝沢:最近は缶コーヒーのゴミが少なくなってきたんですよ。僕が6年前に始めた頃はすごい多かったのに。これは、コンビニのコーヒーが流行って、みなさん缶コーヒーをあまり飲まなくなったからだと思います。あと最近は、100円ライターが大量に出されるんです。
サッシャ:100円ライター? タバコを吸う人は減少傾向では……。
滝沢:これが大量に出されるのは、みんな電子タバコに移行してるからかなと。
サッシャ:そうか!


■引越し前には集積所を要チェック!

人々の暮らしぶりからトレンドまで、さまざまなことがわかるゴミ。引越しをする際には、ゴミ出しの状態に着目して物件選ぶことがオススメだそうです。

滝沢:引越しする前に、集積所を見たほうがいいんじゃないかと思いますね。そこに住んでる人たちがどういう人たちかがわかります。汚ければ、そういう方が住んでらっしゃるっていうことなんで……。不動産屋さんの了承を得て、アパートにゴミボックスを見るのもいいと思います。あれの中が汚いと、だいたい管理人さんがあまり機能していないといいますか。あと、ゴミのルールを守らない人は、ほかにもルールも守らないっていう可能性も高いです。騒音だとかね。集積所がきれいなところは、地域の目もちゃんとあるということなんで、確認をオススメします。

滝沢さんのゴミ清掃員としての体験や知識が詰まった著書『このゴミは収集できません ゴミ清掃員が見たあり得ない光景』。みなさんもぜひ、チェックしてみてください。

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【番組情報】
番組名:『STEP ONE』
放送日時:月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/

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