J-WAVEで放送中の番組『STEP ONE』（ナビゲーター：サッシャ・寺岡歩美）のワンコーナー「BEHIND THE SCENE」。10月29日（月）のオンエアでは、iPhoneの便利機能を使った悪質な「AirDrop痴漢」というトピックに注目。深刻な犯罪につながる恐れもあるということで、ITジャーナリストの三上 洋さんにお話を伺いました。
■わいせつ写真を送りつけられる
「AirDrop痴漢」とは、どういったものなのでしょうか。
三上：AirDropは、iPhone、iPad、MacBook同士で、インターネットがつながっていなくても画像、動画、メモ、URL、アプリ、位置情報、連絡先と色々な情報を共有できる機能です。名刺がわりにアドレス帳を交換したり、待ち合わせ場所の地図リンクを送ったりできます。私の高校生の娘も「みんな使っている」と言うほど便利な機能です。ただ、AirDropの問題は、受信する設定にしておくと、知らない相手からでも受け付けてしまう可能性があること。電車などでわいせつな画像を送りつけるという、一種の痴漢行為、嫌がらせをする人がいるんです。今年7月にも逮捕の例が出てています。受信をオンにしていると、女性の方は電車のなかでけっこう被害があると聞きます。
■実名を知られ…ストーカーに発展するケースも
そのほか、「実名が知られてしまう」ケースも。ストーカー被害につながる危険性があります。
三上：テレビ番組の取材で、渋谷とお台場でAirDropが有効になっている人を探し出し、実名と思われる人に突撃して「実名が出てますけど大丈夫ですか？」というインタビューをとりました。六本木だと20分で25人くらい、渋谷だと10分で15人、お台場でもすごくたくさんいて、サラリーマンの方、女子高生など、実名がでている人が普通にいました。
サッシャ：これはiPhoneの設定で「サッシャのiPhone」とかにしているから実名が出ちゃうということですか？
三上：そうです。「設定」＝＞「一般」＝＞「情報」の「名前」の所に実名が入ってる。初期設定で真面目に自分の名前を入れてる人は実名が出ちゃうんです。
サッシャ：「AirDrop痴漢」は、わいせつな写真を送られてきて嫌な思いをするだけでは終わらないケースがあるんですよね？
三上：そうです。たとえば通勤電車でだいたい同じ時間に乗っている人の実名が判ると、どこの駅で降りるかわかります。その駅にどんな会社があるか検索します。その会社名でFacebookを検索して足どりがわかり、本当にストーカー行為に発展することが実際にあるんです。さらに街中も怖くて、スマホをスタンバイからオンにしたのと同時にAirDropで実名がわかるので、スマートフォンを触っている人を見ながらAirDropを見ていると、「あの人だ」とすぐわかるんです。これはけっこう怖いことです。
■AirDrop痴漢の被害に遭わないためには
ではどうしたら被害を防ぐことができるのでしょうか？
三上：「AirDropを受信しない」という設定にするのが一番簡単です。「設定」＝＞「一般」に「AirDrop」という項目があるので、それを「受信しない」もしくは「連絡先のみ」（iPhoneのアドレス帳に入っている人だけ）にします。あとは携帯の名前を変更しておきましょう。「設定」＝＞「一般」＝＞「情報」の「名前」のところを、本名と関係ないものにします。
サッシャ：他にも迷惑行為で最近増えているものはありますか？
三上：スパムですね。最近悪質なのは「地震が起きました」「地震が起きそうです」という気持ちの悪いメールが来て、クレジットカードの番号を取ろうとするサイトや、ウィルスに感染させようとするサイトに誘導するケースです。SMS・ショートメール詐欺も増えています。電話番号にくるSMSは通知オンにしている人が多いので、詐欺サイトへのURLや宅配便会社の不在通知のフリをしてSMSを送るといった迷惑行為が増えていますね。
三上さんは「LINE、SMS、ショートメールなど知らない人からのメッセージは信用しないこと、特にURLがついたものは友だちであっても信用しないように」と話していました。あとスマートフォンを置き忘れるといった物理的なセキュリティにも日頃から気をつけることが大切だそうです。便利な機能が多いスマートフォンですが、それに伴うリスクもあります。注意しましょう。
【この記事の放送回をradikoで聴く】
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【番組情報】
番組名：『STEP ONE』
放送日時：月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
■わいせつ写真を送りつけられる
「AirDrop痴漢」とは、どういったものなのでしょうか。
三上：AirDropは、iPhone、iPad、MacBook同士で、インターネットがつながっていなくても画像、動画、メモ、URL、アプリ、位置情報、連絡先と色々な情報を共有できる機能です。名刺がわりにアドレス帳を交換したり、待ち合わせ場所の地図リンクを送ったりできます。私の高校生の娘も「みんな使っている」と言うほど便利な機能です。ただ、AirDropの問題は、受信する設定にしておくと、知らない相手からでも受け付けてしまう可能性があること。電車などでわいせつな画像を送りつけるという、一種の痴漢行為、嫌がらせをする人がいるんです。今年7月にも逮捕の例が出てています。受信をオンにしていると、女性の方は電車のなかでけっこう被害があると聞きます。
■実名を知られ…ストーカーに発展するケースも
そのほか、「実名が知られてしまう」ケースも。ストーカー被害につながる危険性があります。
三上：テレビ番組の取材で、渋谷とお台場でAirDropが有効になっている人を探し出し、実名と思われる人に突撃して「実名が出てますけど大丈夫ですか？」というインタビューをとりました。六本木だと20分で25人くらい、渋谷だと10分で15人、お台場でもすごくたくさんいて、サラリーマンの方、女子高生など、実名がでている人が普通にいました。
サッシャ：これはiPhoneの設定で「サッシャのiPhone」とかにしているから実名が出ちゃうということですか？
三上：そうです。「設定」＝＞「一般」＝＞「情報」の「名前」の所に実名が入ってる。初期設定で真面目に自分の名前を入れてる人は実名が出ちゃうんです。
サッシャ：「AirDrop痴漢」は、わいせつな写真を送られてきて嫌な思いをするだけでは終わらないケースがあるんですよね？
三上：そうです。たとえば通勤電車でだいたい同じ時間に乗っている人の実名が判ると、どこの駅で降りるかわかります。その駅にどんな会社があるか検索します。その会社名でFacebookを検索して足どりがわかり、本当にストーカー行為に発展することが実際にあるんです。さらに街中も怖くて、スマホをスタンバイからオンにしたのと同時にAirDropで実名がわかるので、スマートフォンを触っている人を見ながらAirDropを見ていると、「あの人だ」とすぐわかるんです。これはけっこう怖いことです。
■AirDrop痴漢の被害に遭わないためには
ではどうしたら被害を防ぐことができるのでしょうか？
三上：「AirDropを受信しない」という設定にするのが一番簡単です。「設定」＝＞「一般」に「AirDrop」という項目があるので、それを「受信しない」もしくは「連絡先のみ」（iPhoneのアドレス帳に入っている人だけ）にします。あとは携帯の名前を変更しておきましょう。「設定」＝＞「一般」＝＞「情報」の「名前」のところを、本名と関係ないものにします。
サッシャ：他にも迷惑行為で最近増えているものはありますか？
三上：スパムですね。最近悪質なのは「地震が起きました」「地震が起きそうです」という気持ちの悪いメールが来て、クレジットカードの番号を取ろうとするサイトや、ウィルスに感染させようとするサイトに誘導するケースです。SMS・ショートメール詐欺も増えています。電話番号にくるSMSは通知オンにしている人が多いので、詐欺サイトへのURLや宅配便会社の不在通知のフリをしてSMSを送るといった迷惑行為が増えていますね。
三上さんは「LINE、SMS、ショートメールなど知らない人からのメッセージは信用しないこと、特にURLがついたものは友だちであっても信用しないように」と話していました。あとスマートフォンを置き忘れるといった物理的なセキュリティにも日頃から気をつけることが大切だそうです。便利な機能が多いスマートフォンですが、それに伴うリスクもあります。注意しましょう。
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【番組情報】
番組名：『STEP ONE』
放送日時：月・火・水・木曜 9時-13時
オフィシャルサイト：https://www.j-wave.co.jp/original/stepone/
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