佐藤竹善が「売れ線の曲を」と言われても曲げなかった、音楽作りへの思いとは

2018年12月25日

J-WAVEで放送中の番組『TRUME TIME AND TIDE』(ナビゲーター:市川紗椰)。12月22日(土)のオンエアでは、SING LIKE TALKINGの佐藤竹善さんをお迎えして行った、公開収録の模様をお伝えしました。


■デスメタルも!奥深いクリスマス・ソングの世界

佐藤さんは、2013年から「YOUR CHRISTMAS DAY」というタイトルで3枚のクリスマスアルバムをリリースしています。以前は、ポピュラーなクリスマスソングしか知らなかったそうですが、クリスマスソングの世界が広くて深いことを知って興味を持ち、それを紹介したいと、このシリーズを始めました。

今年は『Little Christmas』をリリース。SING LIKE TALKINGが30周年で忙しかったため、2曲だけレコーディングし、過去のライブテイクをボーナストラックとしてプラスすることになりました。フルアルバムを作るほどは手間がかかっていないので、“ささやかなクリスマス”ということで、このタイトルにしたそうです。

佐藤さんがクリスマスソングの魅力に気づいたきっかけをお訊きしました。

佐藤:インターネットラジオなどで、一年中クリスマスソングを流している放送局がけっこういっぱいあって、それを聴くようになって。クリスマス・ソングは、デスメタル、ジャズ、ヒップホップまで幅広く、通常の曲とは違う独特な世界観があるんですよ。その温かみや、音楽的な深さ、独特さに惹かれました。日本ではそういったイメージがあまり広がっていなかったので、それを皆さんにも楽しんでもらえる機会を増やせたらという思いから始めました。
市川:ウィンターソングとの違いは何ですか?
佐藤:冬の情景を歌っていればウィンターソング。アンサンブルの中にスレイベルやチューブラベル、子どもたちのクワイアなどが入ると、クリスマスソング的な雰囲気になりますね。最近はシンガーソングライターでも、オルタナティブなバージョンを作ったりしますが、ホリデーバージョン、クリスマスバージョンとか。同じ曲なのにクリスマスバージョンにはベルを入れたりして、リミックスで作っています。


■CDバブル時代、「売れるように曲を変えろ」と言われて…

続いて、SING LIKE TALKINGが結成された30年前の話になりました。

市川:当時の音楽業界の雰囲気は、どんな感じだったのでしょう?
佐藤:みんなCDが300万、400万枚売れてたから、バブル状態ですよね。僕らは30万とか35万とか。今だったら大変な数字ですが、当時は「売れないねえ、SING LIKE TALKING」と言われてしまうくらいでした(笑)。
市川:そういうときは「もっと売れ線に曲を変えろ」って言われますか?
佐藤:言われます。スタッフも愛情を持って、「売ってあげたい」という思いがあるし。彼らはその時代のポップスへの価値観で伝えてくるので、そういう意見は参考にしつつ反映はさせないですね(笑)。
市川:活動を通して、どんなものを大切にしてきましたか?
佐藤:自分たちが中学、高校、大学と聴いてきて、そのときにいいと思った音楽。それは、アンサンブルも、歌い方も、メロディーも。それらが表現できなければ、売れても売れなくてもつまらないという感覚は20代の頃からあって、それが頑固だと言われました。でも、ご飯を食べることができて、「あのときにあんな音楽をやって後悔した」と思わずにいられるというのは、ミュージシャンとして一番幸せな状態じゃないかと思っています。

『TRUME TIME AND TIDE』

■コカ・コーラのCMソング誕生秘話

そんな佐藤さんの、デビューのきっかけは……。

佐藤:コンテストに出てレコード会社と契約を交わしたけど、いつまで経ってもデビューさせてくれないんです。2年間ずっとスタジオで特訓を受けていました。あるとき、コンテストの映像をテレビでたまたま見た広告代理店の人から、レコード会社に連絡があってオーディションをすることになったんです。簡単なメロディーだったので、その場で「覚えて歌ってみて」と言われて歌ったら、採用が決まりました。
市川:その場で言われたんですか?
佐藤:そうです。「パスポート持ってる?」「持ってないです」「アメリカに行ったことある?」「ないです」って。1週間後にはニューヨークに行ってレコーディングをしました。コカ・コーラの世界的な展開のCMだったんで、デモテープを録るのに、通常のアーティストが3、4曲レコーディングできるくらいのお金を使いました。結局、デモテープが一番いいということになって、それが使われました(笑)。

放送では、そのCMソングを生演奏で披露してくれました。


■お酒が好きすぎてブラックリストに

さらに、佐藤さんのプライベートについてお訊きしました。歌声をキープするため、体調を管理するために、以前よりはお酒を飲まなくなったそうです。

市川:前はすごく飲んでたということですか?
佐藤:すごく飲んでました。「竹善が来たら気をつけろ」と、全国のイベンターのブラックリストに載ってたそうです。自分の場合は、酒が喉によくなかったらしいです。歳を重ねるにつれて、高い声が少し荒れているのがわかってきて、だんだん飲まなくなっていきました。あとは、50歳になる前にウォーキングを始めました。
市川:いいですね。
佐藤:走るのは嫌いだけど、歩くのはすごく好きだということを発見して。未だに続いています。自宅から多摩川の土手沿いを、一時間半くらいかけて10キロほどを早歩きします。
市川:そういうときはどういうことを考えてますか?
佐藤:どんな曲にしようかと考えるんですけど、メロディーとかは出てこないです。部屋に入って、締め切りがないと永遠に書かないですね(笑)。
市川:そうなんですね!
佐藤:降りてくるのではなくて、締め切りを決めて“降ろす”感じです(笑)。


■あくまでもコツコツと

最後に、SING LIKE TALKINGの今後の展望について伺いました。

佐藤:今年30周年を迎えて、3人の感じが今までで一番いい感じなんです。幼馴染だしこの5、6年は家族のような感じになってます。普通は30周年が終わるとひと休みしがちですが、コツコツと継続していくのが自分たちに合っていると思うんです。31年目もツアーをやって、新曲を一曲でも二曲でも作り続けていきたいですね。

オンエアでは、『All I Want For Christmas Is You』などスペシャルライブもたっぷりと披露してくれました。ぜひradikoでチェックしてみてください。



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【番組情報】
番組名:『TRUME TIME AND TIDE』
放送日時:毎週土曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/timeandtide/
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