ずっとお茶をしている仕事!? 「ベンチャーキャピタリスト」の実態に迫る

J-WAVEで放送中の番組『TRUME TIME AND TIDE』(ナビゲーター:市川紗椰)。1月19日(土)のオンエアでは、独立系ベンチャーキャピタル「ANRI」のファウンダー、ベンチャーキャピタリストの佐俣アンリさんがゲストに登場。ベンチャーキャピタルの仕事や、注目するスタートアップ、今後の夢などについて訊きました。

佐俣さんは、アイデアやプロトタイプしか存在しない設立初期の企業家に対し、シードと呼ばれる投資を行い、何もないところからモノを作っていく手助けをしています。インターネットやハイテクノロジーの目利きである佐俣さんは今、どのような技術やサービスの種に注目しているのでしょうか。


■ずっとお茶をしている仕事?

ベンチャーキャピタリストとは、「金融機関や事業会社からお金を預かり、スタートアップと呼ばれるベンチャー企業に投資をして、その会社が成功するのを手伝う仕事」だと佐俣さん。日頃の業務内容については、「簡単に言うと、ずっとお茶をしている」と笑います。

佐俣:今日も、ある社長とお茶をして「最近はどうですか」「最近でいちばんつらかったことは何ですか」など、ダラダラと話していました。
市川:そこから課題を引き出すわけですか?
佐俣:やっている人がいちばんわかっているので、僕自身はグチを聞くというか……。
市川:そういう関わり方は、ベンチャーキャピタリストによって違ったりするんですか?
佐俣:そうですね。もともと私も自分で事業をやる側の人だったので、すごく頑張って仕事をしている人に、その仕事のアドバイスをする必要はあまりないんじゃないかと思っています。どちらかというと「夜が遅くてつらい」とか「奥さんと仲が悪いんだけどどうしよう」といった話を聞けた方がいろいろな手伝いができると思っています。


■投資の基準は「前のめりになっているかどうか」

「スタートアップ」と言っても、社員が2、300人いる上場を目指している企業から、30人くらいの規模まで様々です。佐俣さんが手がけているのは創業期と言われる、「本当に何もない状態」だそうです。

佐俣:高校生に1人で「会社を作りたい」と言われて、スタートすることもありました。
市川:どのような部分を見て投資されているんですか?
佐俣:明るい人も暗い人もいるんですけど、何かをしたいというときに、前のめりになっているか、そうでないかは決まっていると思うんです。表現の仕方はそれぞれですけど、前のめりな気持ちさえ分かれば、あとは何とかなると考えています(笑)。
市川:ただ、立ち上げを手助けするだけだと、いつかは離れちゃうんですよね?
佐俣:企業が大きくなると、ファンドとしては、僕らの手から離れてしまいます。

多くのユーチューバーが在籍するプロダクション「UUUM(ウーム)」も佐俣さんが手がけた会社のひとつで、もともとは社長1人からはじまり、現在は2、300人ほどの会社に成長。「UUUM(ウーム)」が上場をしてからはファンドとしては離れ、「今は定期的にお茶をしている」と話します。

佐俣:「成功します」と言って、いきなり成功する人はあまりいないし面白くありません。みんな失敗するんですけど、失敗のストーリーって面白いじゃないですか。「共同創業者がケンカする」とか「出社したらモノがなくなっていた」とか「渾身のサービスを出したけど誰も使ってくれない」とか。そういう様子を見ていつも笑っています。
市川:笑っちゃダメです(笑)。
佐俣:僕が笑わないと誰も笑ってくれないので。出資をすることが仕事だから、ある意味で監督者であり、僕が怒ってしまうとすごい空気になってしまうんです。だから、僕がいちばんゲラゲラ笑っている方がうまくいくと思います。

現在、およそ100社に出資しているという佐俣さん。なかでも特に面白いと思うスタートアップとして、コスメ・化粧品のクチコミ検索アプリ「LIPS(リップス)」を運営する会社を挙げました。

佐俣:2人の大学生がやっている会社なんですけど、すごい業績が伸びています。10代、20代向けの口コミは意外ともともとなくて。インスタグラムやツイッターでされていたけど、「コスメの話だけできる」っていうのでまとめてみたら、2年くらいですごく流行って、会社も大きくなりました。


■夢は「世界一のベンチャーキャピタルを作ること」

社会に提供していきたい価値観を訊くと、「挑戦する人を尊敬して、みんなが支援できるといいなと思っている」と佐俣さん。

佐俣:何か新しい物を生み出したいという人たちに対して、まずその挑戦が面白いから、「とりあえず行ってらっしゃい!」と言って、ダメだったゲラゲラ笑って、「次、行ってみよう」って。そうやって挑戦する人をみんなが尊敬する世界を作れたらいいなと思っています。
市川:スタートアップを取り巻く環境がもっといい方向に向かうためには、何が必要だと思いますか?
佐俣:誰かがチャレンジしたいというときに、みんなが反射的に「それはいいね!」と言う癖をつけるといいと思います。とりあえず、いったんやめさせようとする人が多いけど、無謀なことを言っている人に「いいじゃん!」と言ってみて、それから考える方がみんな楽しい気がします。

佐俣さんの夢は「世界一のベンチャーキャピタルを作ること」だと言います。

佐俣:本当に憧れられる人と出会い、「この人みたいになりたい」という想いからこの仕事をスタートして、何となくできて、何となく生き延びられてきました。最近、ようやく世界一に対して階段がある気がしました。「世界一に向かう道はない」と思っていたんですけど、今は「世界一の道が見えるかも」と思うようになっています。

番組では佐俣さんがセレクトした、あいみょんの『憧れてきたんだ』をオンエア。「キャピタリストになりたいというときに憧れていた人がいて。この曲は、あいみょんが憧れてきた人に対してラブレターと檄を飛ばすんです。それが刺さってしまい、この曲を繰り返し聴いています」と紹介しました。

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【番組情報】
番組名:『TRUME TIME AND TIDE』
放送日時:毎週土曜 21時-21時54分
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/timeandtide/
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