盲導犬が9年連続で減少…彼らの役割とは?

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現在、視覚障害者の日常を支えるパートナーである盲導犬は、9年連続で減少している。日本盲人社会福祉施設協議会の発表では、2018年度の国内の現役盲導犬の数は928頭。10年前は1000頭を超えていたという。そんな減少傾向にある盲導犬の主な仕事について、国産盲導犬第1号のシェパード「チャンピイ」を送り出した団体、公益財団法人アイメイト協会代表理事の塩屋隆男さんに話を訊いた。

【1月27日(月)『JAM THE WORLD』】


■犬は訓練を受けても自発的には仕事をしない

盲導犬は「盲人誘導犬」の略。この言葉から、犬が健気に目の見えない人を引っ張るという理解に繋がってしまいがちだが、これは正しい理解ではない、と塩屋さんは語る。

塩屋:犬は訓練を受けて、人からコントロールされることを覚えているだけなので、訓練を受けたからといって自発的に仕事はしません。そのため犬の訓練が仕上がったときが仕事のスタート地点です。それから視覚障害者に犬を使った歩き方や犬のしつけの維持の仕方、手入れの仕方などをメインに教えます。視覚障害者は犬に指示をして盲導犬がうまく作業をしたら褒めてあげる。そうやって心を繋げながら作業をしていきます。

公益財団法人アイメイト協会では、「盲導犬は視覚障害者の目であり仲間であり家族である」ということを強調するため、盲導犬を「アイメイト」と呼んでいる。

塩屋:財団法人アイメイト協会の創設者・塩屋賢一は、1957年に国産盲導犬第一号のペアを送り出し、今年で63年目になります。塩屋は「犬の訓練を通じて何か世の中のためになることができないか」と考え、その時にアドバイスをくれた人が「盲導犬というものがある」と教えてくれたことが活動のきっかけです。世界的に盲導犬が出始めた頃の犬種はほとんどシェパードでしたが、ここ40年くらいでラブラドール・レトリーバーが増えてきました。


■道を誘導する盲導犬の役割とは

盲導犬の仕事は、視覚障害者が道を歩くときに障害物を避け、転ぶなど痛い思いをさせないことだ。

塩屋:例えば、階段など下り段差であれば盲導犬は段の直前で必ず止まり、主人は足を出して段を確かめます。反対に上り段差の場合、盲導犬は一段目に足がかかった時点で止まります。それにより主人が左手に持つハーネスの角度が変わり、加えて足を出して段差を確かめ上っていきます。また、丁字路など道の分岐点では止まるように盲導犬に教えてあり、そこからどの方向へ行くかは主人が指示を出します。そして次の分岐点へ行くまで車や自転車、ゴミなどの障害物に当たらないようにまた主人の幅まで考えて誘導し、また次の分岐点へと歩いていきます。

日本では1938年にドイツから輸入した4頭の盲導犬がいたが、その盲導犬が死亡したのち、第二次世界大戦の敗戦もあり盲導犬が立ち消えになっていた。その後、1957年に公益財団法人アイメイト協会の創設者である塩屋賢一さんが国産盲導犬第一号「チャンピイ」を送り出したのだそうだ。

『JAM THE WORLD』のワンコーナー「CASE FILE」では、時代を映すニュースなキーワードを、リスナーの記憶にファイリングする。放送は月曜~木曜の19時30分頃から。お楽しみに!

【番組情報】
番組名:『JAM THE WORLD』
放送日時:月・火・水・木曜 19時-21時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/
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