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【新型コロナ】咳をおさえたハンカチは煮沸消毒しよう!  感染制御学の専門家が解説

【新型コロナ】咳をおさえたハンカチは煮沸消毒しよう! 感染制御学の専門家が解説

連日ニュースになっている新型コロナウイルス。マスクやアルコール消毒液、消毒薬などが買い占められ入手が困難になるなか、どう予防すればいいのか? 感染制御学を専門とする、東京医療保健大学大学院 医療保健学研究科の教授・菅原えりさが、「家でできる煮沸消毒」について解説した。 菅原は、クルーズ船の感染制御に携わり、現在は病院や高齢者施設での感染制御に取り組んでいる。

【3月2日(月)『JAM THE WORLD』の「CASE FILE」(ナビゲーター:グローバー)】


■新型コロナウイルスの消毒方法は?

菅原によると、「消毒」とは、そこに生存している対象物に付着する菌を殺滅することや除去することであり、全滅を目的としていない。「消毒」や「滅菌」とは、菌やウイルスの数を少なくすることを目的とする行為で、日本薬局法で規定する言葉だそう。

日々のウイルス対策について、咳をする際に口を覆う“咳エチケット”の重要性が叫ばれているが、素手でおこなうのはNGだ。マスクがない場合は、ティッシュやハンカチを使用しよう。ハンカチを使った場合、どう消毒すればいいのだろうか。

菅原:ハンカチがウイルスに汚染されている可能性もあるので、沸騰したお湯に10分くらいハンカチを浸して洗濯することが(ウイルスの消毒には)効果的だと言われています。ウイルスは熱に弱く、100度にもなると全滅するので、沸騰したお湯で洗濯をしたり、しばらく漬けたりするような煮沸消毒をすれば安全だと思います。

「芽胞菌」という、殻を作る菌は100度では死なない。ただし、芽胞菌以外の大腸菌や黄色ブドウ球菌など、私たちがよく耳にする菌はだいたい100度で死滅するので、煮沸消毒で大丈夫とのこと。

新型コロナウイルスに関しては、80度以上のお湯で10分間の煮沸消毒が有効的だと言われている。

菅原:自宅で煮沸消毒をする場合は、やかんでお湯を沸騰させて洗面器などに消毒したいものを10分ほど浸しておくこと。だんだん温度は下がってきますけど、それでもいいと思います。


■新型コロナウイルスはどのくらい生き残る? まめに手洗い&拭き掃除を

目には見えないウイルス。「ここにあるのか?」などと考え始めると不安が募るものだ。新型コロナウイルスが整体ではない場所でどのくらい生き残るのかは、まだはっきりしていないと、菅原は語る。

菅原:世界保健機関(WHO)は「数時間は生き残る」という曖昧な期間を出していますが、それでもよくわかっていないという但し書きをしています。一般的なコロナウイルスは数時間ほど生き残っていることを示しています。

インフルエンザザウイルスなどは48時間ほど生き残ると言われている。一方で、一般的なウイルスは細胞など栄養があるところでしか生き残れないという特徴もあるので、単体では絶対に生き残れず、必ず何かに寄生して生きていくことになる。

菅原:それでも新型コロナウイルスに関しては、数時間、あるいはインフルエンザウイルスと同じような性質を持ち、48時間ほど生き残るという報告もあるので、ある程度の時間は洋服の上など、環境の表面に生き残っていることは考えたほうがいいでしょう。

最も重要なのは、手を洗うこと。それ以外では、よく触れるところをまめに拭き掃除しよう。

最後に菅原は「洋服に関しては、毎日熱消毒をするには無理があるので、あまり神経質に考えなくてもいい」と言及した。正しい知識を持ち、新型コロナウイルスの予防を心がけてほしい。

『JAM THE WORLD』のワンコーナー「CASE FILE」では、時代を映すニュースなキーワードを、リスナーの記憶にファイリングする。放送は月曜~木曜の19時30分頃から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年3月9日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『JAM THE WORLD』
放送日時:月・火・水・木曜 19時-21時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/jamtheworld/

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