松尾貴史が病院の待合室で「興味のない本を読む」理由は? アイデアを生む、読書の効能

J-WAVEで放送中の番組『UR LIFESTYLE COLLEGE』(ナビゲーター:吉岡里帆)。3月8日(日)のオンエアでは、松尾貴史がゲストに登場。生まれ育った土地について語り、様々な分野で活動を広げている理由を語った。


■街は迷えるほうがいい

松尾は現在、テレビ、ラジオ、映画、舞台などをはじめ、折り紙作家やカレー店のプロデュースなど幅広く活動中。そんな松尾は、兵庫県神戸市で生まれ、ユニークな幼少期を過ごしたという。松尾は神戸の街並みについて振り返り、自身が好きな街並みについてトークを展開した。

松尾:僕は、今でもある大きな神社の、生田神社の脇で生まれました。脇って言っても道端じゃないですよ。近くの産院で産まれたってことです。
吉岡:はい(笑)。
松尾:「さんいん」って言っても、島根県とか鳥取県とかの山陰じゃないですよ。
吉岡:はい(笑)。
松尾:そのあたりがずっと遊び場でした。わい雑で、夜はネオンでキラキラしていました。街並みは、大正時代あたりに建った、デザインとしてはアールデコ調の1900年代前半の建物が並んでいましたね。絵が上手いホームレスのおじさんと遊んでいたりもしましたね。すごく面白くていろいろと教えてくれた人でした。
吉岡:松尾さんの街歩きのインタビューで、すごく好きなフレーズがあって。「街は迷えるほうがいい」という言葉です。
松尾:そうですね。見えない場所があったほうがいいし、迷ったほうが楽しい。昔の大きな町屋を見ると「奥に何があるのかな」って想像させてくれるようなものがあると、そこに住んでいても飽きないんじゃないのかなって気がするんですね。パッと見てすぐ俯瞰できるところだと、すぐ飽きる気がして。街には、そういう魅力があるんじゃないかなって思っています。昔ね、永 六輔さんが「知らない角を曲がると、それはもう旅のはじまりです」と言っていまして。それはね、旅でも街歩きでも、通じていることだろうなって思いますね。


■活動を広げることは意識の旅のようなもの

番組では、松尾のライフスタイルに注目。自宅の様子を語り、自身が幅広く活動を広げている理由を明かした。

吉岡:お部屋のなかはどんな雰囲気ですか?
松尾:汚いです。雑然としています。本がものすごく多いです。読まないのに買っちゃう。突っ張り棒がついた本棚が7つぐらいと、ドシンと大きな本棚が3つあります。
吉岡:すごくたくさん。
松尾:他にもあるんですけど、入りきらないので本は床に置いています。足の踏み場がなくなるので、そうなったら古本屋に行ったり人に本をあげたりしますね。なんで読まないのに本が増えるのかと言いますと、僕はベストセラーの本をあまり買わないからなんですね。ベストセラーというのは、たくさん本屋に出回るし、そのあとも文庫で出てきたりしますから、すぐに買わなくてもいいんですね。「こんな本、誰が読むんだろう?」という本は、すぐ絶版になるんですよね。出会ったときに買っておかないと、二度と出会えないかもしれない。だから買ってしまうんですね。ただ、読む時間が確保できないから、読むべき本がどんどん溜まっていく一方なんですね。「読みたかったんだけど、なんで家に同じ本が3冊あるんだろう?」といったこともありますね。読んでないから記憶が薄いじゃないですか。だからまた買っちゃうんですよ。
吉岡:なぜか惹かれちゃうんでしょうね。
松尾:あとね、病院の待合室に本が置いてあるじゃないですか。僕は興味のある本は読まないんですよ。あさっての方向を向いて、手に取ったものを読みます。医療関係の本、婦人誌、子ども向けの絵本、とにかく触ったものを読みます。そうするとね、自分の考えが1つの方向に固まっていかない。自分の意識とか要素を点在させていると、あるときに自分のなかで遠いなと思っていたものが、繋がることがあるんですよ。これを人は「アイディア」と言うんじゃないかな。テレビも選んで観ないですね。
吉岡:それで、活動の幅がどんどん広がっているんですね。
松尾:そして、底が浅くなっていく。僕の人生は遠浅です。
吉岡:松尾さんを見ていると、浅く広げていくことって本当に楽しいことなんだなって感じます。
松尾:そうなんです。お金をかけずに旅をしているようなものですから。意識の旅のようなものです。人間はなぜ旅をするのかというと、普段かかっていない種類の、“新たなストレス”をかけたくてやっているんですよ。
吉岡:(笑)。
松尾:旅に行ったって、ストレス解消にならないですからね。珍しいストレスをかけることで、普段のストレスが苦にならないように調整してくれるんですよ。
吉岡:考えさせられました。「自分の好きなものを掘り進めていくことは、正しいことなんだ」って思いこんでしまっていたので。ちょっと頭が柔らかくなりました。
松尾:それはそれで正しいんですよ。何かに一筋であることは、尊敬されるべきことですからね。僕は一筋であることに適正がなかったということなので。なので、意識的に(やりたいことを)ばらけさせようと思ったんですね。

『UR LIFESTYLE COLLEGE』では、心地よい音楽とともに、より良いライフスタイルを考える。オンエアは毎週日曜18時から。

【番組情報】
番組名:『UR LIFESTYLE COLLEGE』
放送日時:毎週日曜 18時-19時
オフィシャルサイト:https://www.j-wave.co.jp/original/lscollege/
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