サカナクションはなぜ名曲を生み出し続けられる? ライゾマ・真鍋大度&長谷川白紙が魅力を語る

J-WAVEで放送中の番組『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』(ナビゲーター:グローバー)。6月13日(土)のオンエアでは、サカナクションを特集。ライゾマティクスの真鍋大度、シンガーソングライターの長谷川白紙がリモート出演し、サカナクションとの出会いや魅力を語った。


■サカナクションとの出会い

真鍋はサカナクションの演出を手掛けるなど、これまでに何度も一緒に仕事をしてきた間柄だ。そんな真鍋が、サカナクションとの出会いを振り返った。

真鍋:直接会って話したのは2014年だと思います。最初は『アルクアラウンド』のMVを関 和亮くんという友人の映像監督が担当していて、「すごく面白いバンドがいるんだよ」と言っていたことがきっかけです。まだそんなにみんなが知らないときだったと思いますが、それで「面白いね」とMVのお手伝いしたのが初めてですね。



グローバー:『アルクアラウンド』のMVで、サカナクションを知ったという方も多かったですから。まず音を聴いて、どのようなところに惹かれましたか?
真鍋:そのときから「メロディがすごくいいな」と思っていました。その印象は今でも変わりません。関くんは毎回変わったMVを作る人で、その中の本当に一部だけをライゾマティクスでお手伝いしました。僕はメロディがすごく印象的でしたが、関くんは歌詞がすごく印象的だったようで、歌詞を面白く見せるリリックビデオを作るというので、彼がやりました。
グローバー:長谷川さんも『アルクアラウンド』のMVはお好きですか?
長谷川:サカナクションのMVだと、たぶんあれが最初に観た作品で衝撃でした。たしか中学生のころに観て「うわ、こんな世界があるんだ」と、だいぶ興奮しました。
グローバー:この作品が、真鍋さんとサカナクションとのファーストコンタクトになったわけですね。
真鍋:そうですね。ちょっとだけ接点ができたという感じですね。

長谷川が最初に購入した作品は、サカナクションのサードアルバム『シンシロ』。真鍋もアルバムのなかで一番好きだと語る。

真鍋:よく聴いたなという感じがします。『ネイティブダンサー』がMVも含めて好きです。



真鍋:僕はMVの仕事自体は全然やっていませんが、ライブの仕事は何回かやらせてもらっているんです。ライブで必ずやる曲がこの中に入ってるので、それですごく印象が強いです。
グローバー:長谷川さんは『シンシロ』のポイントはありますか?
長谷川:もちろん『ネイティブダンサー』も素晴らしいです。途中のドラムはディストーションがかかってブレイクビーツみたいに聴こえるというのも、当時の自分にとってはめちゃくちゃ新鮮でした。今でも聴いている『涙ディライト』という曲が入ってるんですけど、それがだいぶ刺さる曲なんですよね。それが入ってるというだけでグッとくるポイントですね。メロディが本当に素晴らしいんです。


■サカナクションの魅力

真鍋は、サカナクションの魅力を「アレンジも含めてメロディの素晴らしさ」「音色選びや音色の作り方が絶妙」と力強く語った。

真鍋:1回や2回の大ヒットを作ったというだけじゃなく、コンスタントにずっと名曲と言われる曲を作り続けているので、それもすごいなと思いますね。
グローバー:時代の中で、そのときごとに刺していくっていうのは、音色選びとか大変ですよね。
真鍋:そう思います。音楽は特に、テンポにしてもグルーヴやビートにしても、流行りがあるじゃないですか。でもそういうところにあまりよりかかりすぎず、彼らの世界でずっとやっているので。だからそんなに大きな波がなく、ずっとクオリティ高くやれているんじゃないかなという気がしますね。

長谷川も、サカナクションが人を惹きつける理由のひとつに「メロディの力」があると同意した。

グローバー:長谷川さんはご自身でも弾き語りのカバーをなさっていますが、歌ってみて「好きになっちゃった」というものはありましたか?
長谷川:ほぼ全部そういう感じなんですけど(笑)。ファーストアルバム『GO TO THE FUTURE』に『夜の東側』という曲が入っています。その曲のメロディは、山口一郎さんがどういう脳でメロディを作っているのかということがよくわかる。山口さんのセンスの根本みたいなものがよく表れていて「美しいメロディだな」とずっと思っています。


■文学性を感じられる楽曲TOP3

長谷川がサカナクションの名曲の中から、「文学性を感じられるサカナクションナンバーTOP3」というテーマで3曲を厳選した。

3位:『サンプル』(2008年リリースのアルバム『NIGHT FISHING』収録曲)



長谷川:山口さんが書く歌詞は、サビでひとつの動きだけにフォーカスするというパターンがめっちゃ多いんですけど、それの極致というか。サビで使用するフレーズが序盤に一回出てくるんです。そのせいで自然体にグルーヴが生まれているというか、すごく必然的に感じるんです。だからこれはすごくいい歌詞だなと何回読んでも思います。

2位:『蓮の花』(2014年リリースの両方A 面シングル『さよならはエモーション/蓮の花』)



長谷川:この曲を書かれたとき、山口さんが音楽的に認められてきて、すごく忙しくなられてた時期だと思うんです。それがかなり素直に表れているというか、そこが愛おしくもあるし、世界を切り取る目線がデフォルトで詩的だなということが分かる曲ですね。Bメロで「妄想」という言葉をあえて持ってくるというセンスや、その素直さがとても響きます。

1位:『エンドレス』(2011年リリースのアルバム『DocumentaLy』収録曲)



長谷川:山口さんの歌詞は「観察してたものが実は自分だった」っていう主格の反転みたいなものがけっこう起こるんですけど、それの極致の曲だなと個人的には思っていて。最終的に自分だったということが最後のメロディの3音で気づく。もう本当に曲の終わりまで持っていってそれに気づくという構造をとっていて、それが曲とも合致していますし、これは音楽を聴くうえで、歌詞ということを考えたときに、ひとつの理想形なんじゃないかなと思います。

次週も引き続き、真鍋と長谷川がグローバーとともにサカナクションについて語り合う。

J-WAVE『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』では、ゲストを迎え、1組の「レジェンド・ミュージシャン」をテーマに音楽談義を繰り広げている。放送時間は土曜の17時から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月20日28時59分まで)
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【番組情報】
番組名:『MITSUBISHI JISHO MARUNOUCHI MUSICOLOGY』
放送日時:毎週土曜 17時-17時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/musicology/
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