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目にも楽しい「フルーツサンド」 都内のおすすめ店を取材

目にも楽しい「フルーツサンド」 都内のおすすめ店を取材

J-WAVEで放送中の番組『SOCIEDAD GASTRONOMICA』(ナビゲーター:横山エリカ・馬場康夫)。6月20日(土)のオンエアでは、断面の美しさに萌える人続出の“萌え断スイーツ”として知られる「フルーツサンド」をテーマに、流行を牽引している人気店を紹介した。


■“萌え断”を代表するフルーツサンド

ここ数年、人気が衰えることのないフルーツサンド。それまでは老舗果物店が運営するパーラーの定番メニューとして知る人ぞ知る存在だったが、数年前からSNSで「#萌え断」というハッシュタグでフルーツサンドの断面画像をアップする人が増え、あっという間に人気スイーツの仲間入りを果たした。「#萌え断」とは、サンドイッチやロールケーキ、おにぎり、太巻きなど、カラフルな食べ物の断面をSNSにアップする時のハッシュタグで、熱心な“断面マニア”は日々増え続けている。

まずは、都内各地でキッチンカーによるフルーツサンドの販売を展開している「フツウニフルウツ」を紹介。横山が店長・松田剛毅さんに話を聞いた。



横山:どういうきっかけでフルーツサンドを始められたんですか?
松田:もともと表参道にある「パンとエスプレッソと」っていうパン屋が本店で、そこでは食べられない食パンのおいしい食べ方みたいなものを提案できればと思って始めました。
横山:「パンとエスプレッソと」の食パンを使って作られているんですね。食パンの特徴はありますか?
松田:うちのパンはふわふわもちもち具合の食感がいいんです。甘さも控え目なので、生クリームやフルーツの味が引き立つようになっていると思います。
横山:クリームもこだわっていらっしゃるんですね。
松田:マスカルポーネチーズを使っていまして、わりとあっさりめで甘くない感じに仕上げています。
横山:メニューを見ると、この「パイナポー」と「オウゴン(ゴールデンキウイ)」、「ダブルバナナ」、「フツウニフルウツ」がレギュラーメニューなんでしょうか?
松田:このへんは季節で変わるっていう感じです。
横山:今は「メロンメロン」がありますね。
松田:あとはマンゴーがあるんですけど、今日は売り切れちゃって。
横山:ネーミングがユニークで、遊び心がありますよね。「メロンメロン」とか「ダブルバナナ」とか。
松田:全部僕が決めているんですけど、ふざけてないですよ(笑)。フレッシュバナナと煮込んだバナナが入っているから「ダブルバナナ」です。
横山:一番人気は何ですか?
松田:やっぱり一番人気は定番の「フツウニフルウツ」ですね。とりあえずこれを買っていく人が多いですね。

「フツウニフルウツ」へ

人気の「フツウニフルウツ」と「メロンメロン」を、横山と馬場がスタジオで試食した。

馬場:あ、「フツウニフルウツ」は意外としょっぱくて甘さ控えめだね。そうか、クリームにマスカルポーネが入ってるから塩味を感じたんだ。おいしい!
横山:「メロンメロン」はすごくジューシーです。コーヒーにあいそうです。食パンもふわっとしておいしいですね。


■フルーツにこだわる果物店の人気フルーツサンド

続いて、創業1952年、日本橋茅場町の老舗フルーツショップ「イマノフルーツファクトリー」を紹介。数ある萌え断サンドの中でも大粒の果物とクリームの美しさに定評がある人気のスイーツ店だ。代表の今野州彦さんに電話で話を聞いた。



横山:フルーツパーラーはいつから始められたんですか?
今野:今はもうレストランになってしまったんですけど、パーラー自体は昭和40年からです。そのときにビルを建てたんですけど、それまでは2階建ての一軒家で果物を売っていました。
横山:今野さんは3代目なんですよね。フルーツサンドはいつから?
今野:祖母が始めたので、昭和30年代からありました。昔は余った果物がもったいないということでサンドイッチにして出していた程度のものだったんですけど、今はフルーツサンドのフルーツはかなりいい品を使っています。
横山:フルーツサンドを作る時のこだわりは何でしょうか。
今野:熟したものを入れるということにこだわっています。しかし熟しすぎるとグジャグジャになってしまうので、適度に熟したものを厳選しています。クリームはあまり甘くないものを使用していて、果物屋のサンドイッチなので果物を引き立てる味になっていると思います。
横山:この果物はサンドイッチに合わない、というものはありますか?
今野:歯ごたえがあって固いものですね。りんごや梨はあまり合わないかなと思います。ラ・フランスも味はおいしいんですけど、切ると断面が真っ白になってしまいます。

馬場から昨今のフルーツサンドブームについて質問が寄せられた。

馬場:フルーツサンドが売れてきたなと感じたのは、いつ頃になりますか?
今野:ここ2、3年くらいです。うちのフルーツサンドに関して言えば、デパートから呼ばれるようになってから、たくさん売れるようになりました。
馬場:デパートから声がかかった時点で、フルーツサンドの流行が始まっていたのかもしれませんね。
今野:そうだと思います。


■フルーツサンドの進化と、今後の発展

最後に、ウェブサイト「美的.com」でサラダのレシピを連載している美容エディター・門司紀子さんをゲストに迎え、なぜフルーツサンドがブームになったのか、またフルーツサンドの未来について話を聞いた。

門司:もともとフルーツサンドのブームって、萌え断で切った断面の美しさを見てテンションがあがるフォトジェニックな感じというか、それがあるから盛り上がっているという気がしますね。人気のお店もたくさんできましたし。「フツウニフルウツ」もそうだし、最近中目黒にできた愛知県の八百屋さんがやっている「ダイワ」っていうフルーツサンド屋さんなんて、宮崎産マンゴーのフルーツサンドを1500円で売ってたりするんですよ。
馬場:僕は若い頃からお菓子感覚で食べていて、フルーツサンドはデザートっていうイメージなんですけど、若い人は食事代わりだったりするんですかね。
門司:どっちもだと思います。昔に比べるとクリームの甘さが控えめになりましたし、生クリームの質も良くなっていると思うんです。昔は生クリームって油を使っていて体に悪いイメージがあったと思うんですけど、最近は乳脂肪のクリームを使っているのでおいしくなっているし、以前より軽くなっています。また、昔よりフルーツがたっぷり入っているので、食べると健康にいい気がするというのもあると思います。少し前にブームになったパンケーキより生クリームは少ないし、フルーツも多い。だから映えにつながっていて、体にもいいと感じる人が多いのかもしれません。
横山:私はフルーツサンドを朝に食べるのが好きなんですけど、門司さんはいかがですか?
門司:確かに、朝とか休日のブランチのイメージですね。私は最近、トーストしたパンの上にフルーツを乗せるフルーツトーストを自分で作って食べています。フルーツとパンの間にクリームチーズとかリコッタチーズとかを塗ると、よりおいしいんですけど、私はさらにちょっと黒胡椒をふって食べたりします。果物はイチゴとかイチジクとか。甘さがほしければ、そこに蜂蜜やメープルシロップをたらしてもおいしいですよ。
横山:おいしそうですね。すごく食べたいなって思いました。
馬場:日本人ってブームを消費するじゃないですか。タピオカやパンケーキとかもそうだし。フルーツサンドってどうなっていくんでしょうか。
門司:タピオカとかアサイーなんかは外国の習慣や文化だから根付きづらい部分ってあると思うんですが、フルーツサンドは日本に昔からある文化ですから。日本人の口に慣れているものだから、なくならないと思います。

『SOCIEDAD GASTRONOMICA』では、毎週、料理人やグルメ・食材などの知識人たちが番組(秘密結社)に集い、最新の食についての世間話、世界の郷土料理について語り、時には食べ歩きをおこなう。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月27日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『SOCIEDAD GASTRONOMICA』
放送日時:毎週土曜 18時00分-18時54分
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/sociedad/ 

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