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2.5次元の元祖は宝塚のベルばら!? 大湖せしる×別所哲也が語らう

2.5次元の元祖は宝塚のベルばら!? 大湖せしる×別所哲也が語らう

J-WAVEで放送中の番組『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』(ナビゲーター:別所哲也)のワンコーナー「MORNING INSIGHT」。6月22日(月)の放送では、元タカラジェンヌの大湖せしるが登場。自粛期間中の過ごし方や、7月31日から東京公演が始まるミュージカル『憂国のモリアーティ』の見どころを語った。


■男役から娘役への転身は超レアケース

宝塚歌劇団の雪組を2016年に退団した大湖は、現在は東京を拠点に女優として舞台やミュージカルを中心に活躍している。大湖が宝塚歌劇団に入団したのは2002年。男役でデビューしたが、入団11年目にして娘役へ転向。宝塚で初の出来事だった。

大湖:私の場合はまれなケースなんです。100年の歴史のなかで、ない経歴を作ってしまったというか。
別所:じゃあ宝塚歌劇団には、これまでにないんだ。
大湖:(男役から娘役に)変わった方はいらっしゃるんですけど、もっと早めの1年目、2年目、3年目というくらいのときになんです。私みたいに11年目になって変わった人はいないので、珍しいケースです。
別所:新たな歴史を刻んだということになりますね。


■自粛期間中は愛犬と過ごす時間を大切に

今年は新型コロナウイルスの影響で、数々の演劇作品が中止または延期に。大湖は大きな舞台への出演予定はなかったものの、中止や延期を余儀なくされた仕事があり、少なからず影響があったという。そんな大湖に、外出自粛期間中の家での過ごし方を尋ねた。

大湖:最初のうちはのんびり過ごしていました。でも、のんびりもしていられないので、オンラインレッスンや筋トレをしたり。私、筋トレは飽き性なんです(笑)。YouTubeで「この方の面白そうだな」というのを日替わりでいろいろと試してやってみたりしました。他にも、おうちの模様替えだったり、ワンちゃんと遊んだり。ポメラニアンがいて、今年の夏で12歳になるんです。宝塚時代は本当に朝から晩まで稽古場にいて、ワンちゃんと触れ合う時間が少なくてすごく寂しい思いをさせてしまったので、この自粛期間中はなるべくそばにいて、たくさん遊びました。


■美の秘訣は「朝パック」

大湖はSNSで美を保つための取り組みを発信している。別所が「朝必ず行う、美のための取り組み」について訊いてみると……。

大湖:普通のことなのかもしれないんですけれど、まずは必ず太陽の光を浴びます。体にいいってよく聞くので。でも今は梅雨の時期でなかなか……それでも少しでもと思って、窓にむかって太陽の光を取り入れたりしています。あとは、白湯を飲む。それも健康にいいとよく聞くので、飲んで体を温めて血行をよくします。あとは必ず朝“も”パックをします。
別所:え? 朝パック?
大湖:夜ももちろんしますよ。
別所:時間がかかるんじゃない?
大湖:その分を考えてちょっと早起きをします。
別所:パックはどれくらいの時間やるんですか?
大湖:ものによりますが、10分から長いのは20分のものがあります。今は湿気があって湿度は高いですけど、紫外線だったりとかお肌もケアしていかないといけないなと思うので、朝からしっかりとさせています。
別所:すばらしい、そういう余裕を持ちたい。朝はバタバタしますからね。


■宝塚の男役がこだわる「帽子のかぶり方」

別所は、大湖がSNSで「宝塚時代で培ったと言われる帽子のかぶり方」を披露したことにも着目した。


別所:これがまたさり気なくて格好いいですね。
大湖:ありがとうございます(笑)。男役さんのソフト帽と言われる帽子なんですけれども、あれを格好よく着こなせたら1人前の男役さんと言ってもいいんじゃないか、というぐらいです。本当にそれぞれの男役さんがこだわりを持っています。かぶり方や手の持っていき方、最後にツバをピッと触るという、その流れがスムーズにいかに格好よくというのをすごく研究しました。
別所:どういうコツがあるんですか?
大湖:もちろんモタモタしない、一発でかぶらないといけないんです。あとは斜めにかぶって片目を隠す。もう片方の目は見えるか見えないか、ほぼ視界が見えてないんじゃないかというぐらいなんです。
別所:(笑)。
大湖:でもそれが格好いいんですよね。そこにキュンとなってファンになっちゃうみたいなところがあるので。
別所:照明の角度もあって、照明で全部顔が見えないんじゃなくて、片目だけ見えるみたいな。
大湖:そうなんです! そこでウインクをしたものならもう「キャー!」です。私もそれで宝塚にハマりました。


■2.5次元の元祖は宝塚のベルばら!?

女優として舞台・ミュージカルで活躍する大湖。宝塚時代との違いを訊くと、「男性」と即答。宝塚時代にも男性スタッフはいたものの、一緒にお芝居することに戸惑いもあったという。そんな大湖は、7月31日から東京公演が始まるミュージカル「『憂国のモリアーティ』Op.2 -大英帝国の醜聞-」に、アイリーン・アドラー役で出演。原作は、集英社「ジャンプSQ.」で連載中の同名人気漫画だ。

【Introductions】
時は19世紀末、 大英帝国最盛期パクス・ブリタニカのロンドン――。
古くから根付く完全階級制度により、上流階級の人間達に支配されている「大英帝国」。
生まれ落ちた時から一生涯の身分が決まるこの社会制度は、
必然的に人間同士の差別を生んだ。
そんな中、階級制度による悪を取り除き、理想の国を作ろうとする青年がいた。
これはジェームズ・モリアーティ、
或いはシャーロック・ホームズの 敵かたきの話――。
(ミュージカル「『憂国のモリアーティ』Op.2 -大英帝国の醜聞-」公式サイトより)

大湖:主役のモリアーティたちが階級制度によって苦しめられている人々を救うために、悪事をはたらく貴族たちをさばいて、理想の国を作るために闘い続けるというストーリーです。原作がめちゃくちゃ面白いんです。
別所:観てみたいです。しかも、ピアノとバイオリンの生演奏!
大湖:すごくおしゃれです。私は初演には出ていませんが、第二弾として今回の続編に出演します。DVDを観て一気に世界に惹き込まれたので、私もその世界に存在できるんだなと思うと今からとても楽しみです。

大湖は過去に、ライブスペクタル『NARUTO-ナルト-』や斬劇『戦国BASARA』といった、漫画やアニメ、ゲームなどが原作のミュージカルに多数出演。2.5次元ミュージカルの世界を含む、原作の広がりをどう捉えているのだろうか。

大湖:アニメは日本の文化と言われていますから、その文化と舞台という形で表現できることを誇りに思っています。とてもありがたいというか、素晴らしいことをさせてもらっていると感謝の気持ちでいっぱいです。
別所:宝塚さんも『ベルサイユのばら』ですからね。もとから2.5次元的ですよね。
大湖:そうなんですよね。昔は2.5次元という言葉はなかったんですが、よくよく考えるとそうなんです!
別所:境目を乗り越えられる奇想天外でファンタジックな世界がミュージカルなんですよね。

大湖演じるアイリーン・アドラーは、階級制度のせいで大切な人を失ったことをきっかけに「国を変えていきたい」と決意する強い女性。原作で男装を披露しているが、ミュージカルでも早替えを行う予定だという。稽古は今月末よりスタート。大湖は、ソーシャルディスタンシングといった様々なことを感じさせない劇空間の作り方を工夫しながらいいものを作っていきたい、と意気込みを語った。

「『憂国のモリアーティ』Op.2 -大英帝国の醜聞-」東京公演は、7月31日(金)から8月10日(月・祝)まで天王洲・銀河劇場で上演。8月14日(金)からは京都でも公演を行う予定だ。詳しくは、公式サイトまで。


『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』のワンコーナー「MORNING INSIGHT」では、あらゆる世界の本質にインサイトしていく。放送は月曜~木曜の8時35分頃から。

【この記事の放送回をradikoで聴く】(2020年6月29日28時59分まで)
PC・スマホアプリ「radiko.jpプレミアム」(有料)なら、日本全国どこにいてもJ-WAVEが楽しめます。番組放送後1週間は「radiko.jpタイムフリー」機能で聴き直せます。

【番組情報】
番組名:『J-WAVE TOKYO MORNING RADIO』
放送日時:月・火・水・木曜 6時-9時
オフィシャルサイト: https://www.j-wave.co.jp/original/tmr

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